2009 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病を中心とした神経系疾患の多型タイピング体制確立と応用
Project/Area Number |
17020004
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
桑野 良三 Niigata University, 脳研究所, 教授 (20111734)
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Keywords | アルツハイマー病 / 脳神経疾患 / タイピング支援 / 遺伝子多型解析 / ゲノムワイド相関解析 / 感受性遺伝子 / SNP |
Research Abstract |
1. 支援活動: (1) アルツハイマー病を中心とした認知症に関連する遺伝子解析を支援するため、原因遺伝子であるAPP, PSEN1, PSEN2並びにその他の認知症関連遺伝子MAPT, PGRN, TDP43, SNCA及びリスク遺伝子APOEのシークエンスを行った。2009年度は17研究機関114症例の解析依頼があった。これらの成果は、ゲノム情報を基に臨床診断及び病態解明、病気進行を理解する上で大きく貢献した。 (2) 家族性疾患を対象として効率的な解析法の開発のために、高密度SNPタイピングと平行してマイクロサテライトタイピングを同一検体について行い、SNPタイピングがマイクロサテライトタイピングに匹敵する連鎖解析法として有効であることを証明した。 (3) アルツハイマー病候補遺伝子の確認依頼があり、アルツハイマー病1522例-対照群1339例を対象にSNPタイピングの支援を行った。 (4) 紀伊半島に集中して発症しているALS/PDC(86症例)についてゲノムワイドマイクロサテライト(平均5cM間隔)タイピングの支援を行った。 2. 個別研究 (1) 「応用ゲノム」と連携して追加収集した同胞発症例(97対)を対象にSNPタイピングを行った。 (2) 大規模検体を用いて高密度SNPタイピングによってアルツハイマー病感受性遺伝子の探索の最終段階にある。検体のcleaning、Call rate、P値、主成分解析及び民族の特徴等を考慮して,有意と思えるSNPを上位から1553個を選択した。1553個について2次スクリーニングを行った。もっとも有意なゲノム領域は、第19番染色体のPVRL2、TOMM40, APOE, APOCであったが、この領域は2カ所のrecombination hot spotには挟まれ、APOEと連鎖不平衡の範囲内にあった。その他絞り込んだSNPを更にTaqMan法にて確認している。
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