2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトゲノム多型解析による疾患発症関連遺伝子解明のための研究支援
Project/Area Number |
17020006
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山本 健 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60274528)
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Keywords | ゲノム / 遺伝子多型 / 多因子疾患 / 連鎖解析 / 相関解析 / マイクロサテライト / SNP / タイピング |
Research Abstract |
本研究では、「応用ゲノム」領域との密接な連携のもと、これまでに整備された大規模ゲノム多型解析の設備と技術を活用し、また、最新の技術に更新しながら、疾患発症関連遺伝子解明のためのゲノム研究を支援する。平成17年度までに以下のゲノムタイピング・解析を支援した。1)2型糖尿病(代表:春日雅人神戸大学教授):プールDNA法による全ゲノム相関解析1次・2次スクリーニングおよび個別タイピングによる3次スクリーニングを実施し、最終的に40個のマーカーにおいて相関を確認した。これら40候補マーカー遺伝子座位近傍には、少なくとも24個の発現遺伝子が位置しており、相関解析を順次進め、これまでに、1遺伝子について有意な差を示す一群のSNPを同定している。2)自己免疫性甲状腺炎(代表:笹月健彦国立国際医療センター総長):全ゲノムスキャンによって得た連鎖領域のうち、5番および8番染色体長腕では多点LOD値がそれぞれ3.14、3.77を示し、責任遺伝子が存在する可能性が強く示唆された。8番染色体においては既に原因遺伝子多型が同定されており、5番染色体の解析をマイクロサテライトマーカーによる相関解析によって進めた。解析しえた224個のマーカー中8個において有意差を認めた。3)統合失調症(代表:服巻保幸九州大学教授):プールDNA法による全ゲノム相関解析1次2次スクリーニングによって220個の陽性マーカーを得た。4)心筋梗塞(代表:横田充弘名古屋大学教授):心筋梗塞罹患同胞対検体100組について全ゲノム解析を進めこれまでに約200マーカーのタイピングが終了した。5)マイクロサテライトマーカーヘテロ接合度の検討:遺伝学的距離が明確なマイクロサテライトマーカーについて日本人におけるヘテロ接合度を検討し、4868マーカーについて簡易データベースを作成した。
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