2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトゲノム多型解析による疾患発症関連遺伝子解明のための研究支援
Project/Area Number |
17020006
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山本 健 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60274528)
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Keywords | ゲノム / SNP / マイクロサテライト / 相関解析 / 多因子疾患 |
Research Abstract |
1)「全ゲノム罹患同胞対連鎖解析および候補遺伝子関連解析による心筋梗塞感受性遺伝子の同定」(愛知学院大学・横田充弘) 心筋梗塞を含む冠状動脈疾患罹患同胞対約200組について、全ゲノム連鎖解析を実施し、連鎖を否定しない領域を6箇所同定した(多点LOD値1-2)。このうち4箇所について、合計20マーカーを追加し連鎖解析を行ったところ、2領域において連鎖が確認され、多点LOD値の上昇を認めた(2.4と2.9)。 2)「自己免疫性甲状腺疾患を中心とした自己免疫疾患関連遺伝子の解明」(国立国際医療センター・笹月健彦) これまでの連鎖解析によって既に同定していた有力な候補染色体領域(5番染色体長腕・約25Mb・多点LOD値3.4)における発症関連遺伝子同定に向け、当該領域に3072SNPを設定し、コントロール499検体、罹患同胞対86家系(181検体)、孤発症例374検体をタイピングした。相関解析によって、罹患同胞対発端者、非発端者、孤発症例のすべてで有意差を認める複数のSNPを同定した。 3)「ローカスおよびゲノムワイド関連解析による統合失調症の分子基盤の解明」(九州大学・服巻保幸) 東海大学猪子教授らと共同で、マイクロサテライトマーカー・プールDNA法による3次スクリーニングを終了し、374陽性マーカーを最終的に同定した。これらについて、優先順位を決定し、SNPによる相関の確認へと進行させる。 4)「糖尿病疾患関連遺伝子の同定と医療への応用」(神戸大学・春日雅人) これまで行われてきたJSNPによる相関解析陽性SNPのうち、3次スクリーニングの一部(11SNP)を担当した。コントロール1500検体、患者1500検体をタイピングし、アレル頻度の比較において、7SNPに有意差を認めた。また、候補遺伝子解析について2SNPをタイピングし、これらについても有意差が得られた。
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