2006 Fiscal Year Annual Research Report
微生物ゲノムシーケンシング体制の活用による微生物システム解明への基盤構築
Project/Area Number |
17020007
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
服部 正平 北里大学, 北里生命科学研究所, 客員教授 (70175537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 敦士 北里大学, 北里生命科学研究所, 助手 (20348585)
藤 英博 社団法人北里研究所, 基礎研究所, 研究員 (10353468)
高見 英人 独立行政法人海洋研究開発機構, 極限環境生物圏研究センター, グループリーダー (70359165)
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Keywords | ゲノム / DNA / 微生物 / 細菌 / 塩基配列 / 遺伝子 / メタゲノム |
Research Abstract |
本研究は、「比較ゲノム」及び「応用ゲノム」領域との連携等により、シークエンシング解析体制を駆使して、自然環境下での微生物集団を含めた微生物ゲノム解析を実行し、微生物ゲノム解析支援及び微生物システム解明のための新たな研究基盤の構築をめざす。 個別ゲノム解析:本年度では、「応用ゲノム」領域の研究グループの支援として、11種類の細菌(3種類の病原性大腸菌、PorphyroDionas gingivalis、Burkholdeira muluitivorans、Sodalisglossinidius、Streptomyces griseus、Carsoneiia ruddii、streptococcus mutans、Staphylococcnssaprophyficus、Chlmydophila caviaeなど)のゲノムシークエンスを完成し、詳細解析を進めている。このほか、ヒト常在菌である健康人の常在大腸菌2株、クロストリジウム属4株、ビフィドバクテリウム属3株、ラクトバチラス属4株などのゲノムシークエンスを進めた。また、他機関との共同研究によって、数種類の昆虫共生細菌類のゲノム解析を行った。 ヒト腸内細菌叢(フローラ):(1)ふん便等からのフローラゲノムDNAの純化法/ショットガンライブラリー作成法はほぼ確立した。シークエンスデータは90%以上の成功率で得られ、ヒト細胞由来の配列の火雑は皆無であることを確認した。(2)既往症のない13名の健康人(成人と離乳後子供の計9名と離乳前乳児4名)からフローラサンプルを調製し、合計700Mb以上のメタゲノムデータの配列決定を行った。(2)得られたメタデータについて、遺伝子の発見、遺伝子の公的データバンクに対するblast検索による機能特定とCOG解析、菌種の特定と組成比解析、相互の配列類似度を用いた関連解析、成人/離乳後子供及び離乳前乳児に特異的に増えているCOGの特定、ほか環境細菌叢との比較解析などの情報学的解析を行った。(3)前記1及び2で得られた結果の一部について、学会発表及び論文作成を進めた。
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Research Products
(3 results)