2005 Fiscal Year Annual Research Report
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17021013
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| Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
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Principal Investigator |
杉原 泉 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (60187656)
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| Keywords | 小脳 / 小脳核 / アルドラーゼC / ゼブリン / 登上線維 / 下オリーブ核 / 神経解剖学 / ラット |
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| Research Abstract |
小脳は多種の運動の制御に関与するが、通常の小脳の区分の考え方は必ずしも多様な小脳機能の理解には十分ではなく、本質的な小脳の機能区分の理解が必要である。そのため、われわれはこれまで、小脳皮質において、入出力線維の投射パタンと小脳の分子発現パタンを解析し、アルドラーゼC発現の縞状区画が小脳の機能構築に密接に関わることを明らかにしてきた。
小脳の出力核である小脳核において小脳皮質の縞状区画に相当する区画があるかどうかは不明であった。それを明らかにするため、ラットの下オリーブ小脳投射軸索をビオチン化デキストランの下オリーブ核の各所への微量注入によって標識し、その小脳皮質におけるアルドラーゼC発現の縦縞への投射パタンをまず同定した。そして、下オリーブ核からの小脳皮質投射の軸索側枝の小脳核側枝の投射をマッピングし、小脳核におけるアルドラーゼC発現パタンと、下オリーブ小脳核投射パタンを詳細に解析した。
小脳核では、プルキンエ細胞軸索終末にアルドラーゼCが発現し、プルキンエ細胞の投射パタンが反映されたアルドラーゼC発現の区画が形成されていた。小脳核における区画のパタンは、背吻側の陰性の区画と腹尾側・外側の陽性の区画の2区画に集約されていた。それらの区画は下オリーブ核からの投射とも密接に関連付けられた。これにより、小脳核の背吻側は体性感覚入力の関与する機能、小脳核の腹尾側・外側はそれ以外の入力の関与する機能に関わると推定される。これは、小脳核の幾つかの場所での電気生理学的な報告と矛盾がなく、小脳の分子区画に関するわれわれの機能的意味付けが一層裏付けられたと思われる。
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