2005 Fiscal Year Annual Research Report
小脳失調症の遺伝子、分子、細胞、小脳回路と多次元コンピュテーショナル神経科学
Project/Area Number |
17021025
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
若森 実 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50222401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 泰生 京都大学, 工学研究科, 教授 (80212265)
原 雄二 京都大学, 工学研究科, 助手 (60362456)
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Keywords | カルシウム / チャネル / パッチクランプ法 / 運動失調 / 欠神発作 / Loss of Function / Gain of Function / tottering |
Research Abstract |
P型Ca^<2+>チャネルをコードするCav2.1(α_<1A>)に変異が入り、ヒトに於いてEpisodic Ataxia2(EA2)、家族性片麻痺性偏頭痛、遺伝性脊髄小脳変性症(SCA6)等の中枢神経疾患が引き起こされる。我々は運動失調症を呈するtottering(tg)、leaner(tg^<la>)及びrolling Nagoya(tg^<rol>)マウスもα_<1A>サブユニットに変異があり、プルキンエ細胞のP型Ca^<2+>チャネルの活性が低下していることを明らかにした。 本申請研究では、劣性遺伝性運動失調と欠神発作を示すtottering^<4J>(tg^<4J>)と半優性遺伝性運動失調を示すtottering^<5J>(tg^<5J>)の2種類の病態マウスを新たに入手しα_<1A>サブユニットに変位部位を同定し、チャネルの機能解析をパッチクランプ法を用いて行った。まず、α_<1A>サブユニットに変異を導入しα_2/δとβ_4を安定発現させたBHK細胞に強制発現させた。電流量及び電流密度は2種類の変異チャネルと正常チャネルで有意の差が無かった。しかし、tg^<4J>が50%活性化される膜電位(V_<0.5>)はtg^<la>やtg^<rol>同様に正常チャネルと比べて約7mV脱分極側に移動した。一方、tg^<5J>のV_<0.5>は約13mV過分極側に移動した。しかし、逆転電位は変化しなかった。以上のデータより、これら2種類の変異はチャネルのイオン透過性に影響を与えないが、ゲーティングに影響を与えていることが判明した。つまり、tg^<4J>チャネルが開口し難くなっているのに対し、tg^<5J>チャネルが開口し易くなっていることが判明した。今回のマウスを含めて我々が今まで解析してきたα_<1A>サブユニットに変異を持つ運動失調マウスtg、tg^<la>、tg^<rol>、tg^<4J>は全て劣性遺伝でありCa^<2+>チャネル活性が低下している(Loss of Function)のに対し、tg^<5J>マウスは唯一の優性遺伝性病態マウスでありCa^<2+>チャネル活性が亢進している(Gain of Function)ことが運動失調に繋がっている可能性が強く示唆された。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Ca^<2+>-calmodulin-dependent myosin light chain kinase is essential for activation of TRPC5 channels expressed in HEK293 cells.2006
Author(s)
Shimizu, S., Yoshida, T., Wakamori.M., Ishii, M., Okada, T., Takahashi, M., Seto, M., Sakurada, K., Kiuchi, Y., Mori, Y.
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Journal Title
Journal of Physiology 570
Pages: 219-235
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[Journal Article] A functional AMPA receptor-calcium channel complex in the postsynaptic membrane.2006
Author(s)
Kang, MG, Chen, CC., Wakamori, M., Hara, Y., Mori, Y., Campbell, KP.
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Journal Title
Procedding of National Academy of USA 103
Pages: 5561-5566
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