2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17022033
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
北澤 茂 順天堂大学, 医学部, 教授 (00251231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陸 暁峰 順天堂大学, 医学部, 講師 (20360703)
高橋 俊光 順天堂大学, 医学部, 助手 (00250704)
高島 一郎 産総研, 脳神経情報研究部門, 主任研究員 (90357351)
西森 康則 産総研, 脳神経情報研究部門, 研究員 (00357724)
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Keywords | 小脳 / 運動制御 / 前頭眼野 / 補足眼野 / サッケード / BMI / マルチ電極 |
Research Abstract |
本年度は単一電極を用いた記録で得られた前頭眼野と補足眼野のニューロンの活動を組み合わせて作った擬似的なマルチニューロンの活動からサッケード開始のタイミングと振幅、方向を推定するフィルターを作成した。さらに、マルチ電極で前頭眼野から同時記録したデータにこのフィルターを適用して、その性能を評価した。 1)眼球運動課題としては、実際に存在する目標に向かって急速な眼球運動を行うサッケード課題を採用した。 2)前頭眼野に関しては1頭のサルの左側から計161個、補足眼野に関しては2頭のサルの両側から計701個のニューロンの活動を記録した。 3)単一電極で記録したニューロンの活動から複数のニューロンをサンブルして擬似マルチニューロンデータを作り、サッケード開始のタイミングと、サッケードの目標位置を推定するためのフィルターを作成した。基本的には学習用の半数の試行を使って16または24の目標に向かうサッケード開始前後の複数のタイミングのテンプレートを作成し、テンプレートの距離を元に目標とサッケードのタイミングを推定した。 4)片側の前頭眼野、または片側の補足眼野から選ぶ細胞の数を増やすにつれ、双曲線状にタイミングと目標の正推定率が向上した。片側の補足眼野から記録されたニューロンを用いた擬似マルチニューロンデータでは、ニューロン数を20,50,100個に増やすにつれ、タイミングの正推定率(誤差100m以内)は45,79,89%、目標(16個)の正推定率は12,28,36%に向上した。 5)前頭眼野に埋めた8本1組のマルチ電極から得られた14個のニューロンの活動の同時計測データを用いた場合には、タイミングの正推定率は39%、目標の正推定率は46%に達した。 30個程度のニューロンから同時記録できれば、タイミングも目標も約7割の精度で推定できることが予想される。今後同時記録できるニューロンの数を増やして確認したい。
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[Journal Article] Statistical parametric mapping of immunopositive cell density2006
Author(s)
Wada, M., Yoshimi, K., Higo, N., Ren, Y.R., Mochizuki, H., Mizuno, Y., Kitazawa, S.
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Journal Title
Neuroscience Research 56・1
Pages: 96-102