2007 Fiscal Year Annual Research Report
脳の発生発達過程における神経幹細胞の増殖と分化を制御する分子メカニズムの解明
Project/Area Number |
17024001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大隅 典子 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 教授 (00220343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 真 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10323007)
高橋 将文 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20361074)
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Keywords | 神経発生 / 細胞増殖 / 細胞分化 / 転写因子 / Pax6 / タイムラプス解析 / RNA干渉法 / マイクロアレイ法 |
Research Abstract |
【神経上皮細胞の細胞周期依存的核移動の解析】 胎生期における神経幹細胞である神経上皮細胞は、基底膜側と脳室側を結ぶ細長い突起を有し、その中を細胞周期に従って細胞核がエレベーターのように往復し、先端側すなわち神経管の内側に到達したときに分裂期に入り、そこで2つの娘細胞に分裂する。この細胞周期依存的核移動のメカニズムを解明するために、核の移動に重要と考えられる中心体を可視化してタイムラプス解析したところ、本来S期からG2期において脳室面近くに局在する中心体も、Pax6変異ラットにおいて不安定な様相を示した。Pax6変異ラットにおいて転写因子Pax6の下流因子と考えられるFEZ1およびdelta-cateninの局在を調べたところ、先端側における発現低下が認められた。さらに、中心体に局在し、微小管と結合するneneinの発現もPax6変異ラットにおいて低下していることを見出した。 【神経上皮細胞基底側におけるCyclinD2の局在に関する解析】 細胞周期調節因子CyclinD2のmRNAおよびタンパク質が神経上皮細胞基底膜側末端への局在することを見いだした。高度に極性を有する神経上皮細胞におけるこのような分子の偏在は、神経上皮細胞の増殖や分化運命の決定に重要な働きをすることが予測される。そこで、CyclinD2のmRNAの基底膜側への局在機構を明らかにするために、各種CyclinD2 3'UTR領域の断片をEGFP遺伝子につないだ融合タンパク質発現ベクターをマウス大脳の神経上皮細胞に電気穿孔法により導入することにより、基底膜側への局在に関わるcis配列を明らかにした。
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[Presentation] Downregulation of δ-catenin and FEZ1 at the apical side of neuroepithelial cells of the Pax6 mutant2008
Author(s)
Shinohara, H., Tamai, H., Miyata, T., Saito, K., Nishizawa, Y., Takahashi, M,, Osumi, N.
Organizer
1st international conference of GCOE in ZAO
Place of Presentation
蔵王
Year and Date
2008-01-23
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