2005 Fiscal Year Annual Research Report
時空間特異的遺伝子発現マウスを用いた脳のシステム制御の解析
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17024038
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
饗場 篤 神戸大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20271116)
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Keywords | mGluR1 / トランスジェニックマウス / プルキンエ細胞特異 / テトラサイクリン誘導システム / Rac1 / 脳梁 / ノックアウトマウス / MEK |
Research Abstract |
1.時空間特異的にmGluR1を発現するマウス、L7-tTA Tg/TRE-mGluR1 Tg/mGluR1(-/-)マウスを作製した。mGluR1(-/-)受精卵にL7プロモーターカセットにtTAを挿入したL7-tTA DNAとTRE-mGluR1a DNAをマイクロインジェクションし、小脳失調を示さない二重Tg、L7-tTA Tg/TRE-mGluR1 Tg/mGluR1(-/-)のファウンダーマウスを独立に二系統得ることに成功した。このうち一系統の二重Tgのアリル(L7-tTA Tg/TRE-mGluR1a Tg)はF1マウスに伝わり、さらにF1マウスでもmGluR1(-/-)マウスの小脳失調をレスキューすることが確認できた。 2.mGluR1の下流に位置する考えられるERK経路を時空間特異的に遮断することを目的として、TRE-ドミナントネガィブ(dn)MEKTgを作製した。tTAの発現が多いCamKII-tTA Tgと交配し、CamKII-tTA Tg/TRE-dnMEK Tgを作成した。このマウスでは、dnMEKがtTAの発現する海馬、嗅球、線条体等で発現していることを免疫染色およびウェスタンブロットで確認した。 3.小脳プルキンエ細胞特異的Rac1ノックアウトマウスではプルキンエ細胞樹状突起のシナプス密度が減少していることが明らかとなった。 4.自ら作成したEmx1(cre/+)マウスを用い、前脳特異的Rac1ノックアウトマウスの作製した。このマウスでは前交連、脳梁が欠損し、大脳皮質の神経細胞の層構造にも異常が見られた。 5.Rac3ノックアウトES細胞を胚盤胞期胚にインジェクションし、キメラマウスを作成した。
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Research Products
(2 results)