2005 Fiscal Year Annual Research Report
ALS運動ニューロンにおけるGLUR2RNA編集異常の解析
Project/Area Number |
17025014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
郭 伸 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40160981)
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Keywords | グルタミン酸受容体 / 筋萎縮性側索硬化症 / 脊髄運動ニューロン / RNA編集 / ADAR2 / GluR2 / AMPA受容体 / 神経細胞死 |
Research Abstract |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の神経細胞死の直接原因である、脊髄運動ニューロンにおけるAMPA受容体サブユニットGluR2のQ/R部位でのRNA編集低下とRNA編集酵素adenosine deaminase acting on RNA type 2(ADAR2)活性の関係を検討することを目的とした。ADAR2活性を規定する因子であるADAR2 mRNA発現量の定量を行いGluR2Q/R部位のRNA編集率との相関を検討した。さらに、ADAR2基質であるGluR2Q/R部位、GluR6Q/R部位、kv1.1 I/V部位の編集率を、ALS、及び正常対照の脊髄前角組織及び単一運動ニューロン組織において測定することにより、ALS運動ニューロンにおける酵素活性を検討した。その結果、前角組織での検討において、ADAR2 mRNA/GluR2 mRNA比率が、ALSでは正常対照に比し有意に低下していること、さらに、ALS脊髄前角組織ではADAR2 mRNA/GluR2 mRNA比率がGluR2 Q/R部位のRNA編集率と負の相関を弱いながらも持つことが明らかになった。これはADAR mRNA発現量がこの部位における酵素活性を規定する因子であることを示すが、正常対照運動ニューロンとの間にオーバーラップが見られ、酵素活性の調節因子が他に存在する可能性を示唆している。GluR6 Q/R部位、kv1.1 I/V部位の編集率は正常対照前角組織、運動ニューロン組織で、様々な値をとることが明らかになり、ALS前角組織での検討でも症例ごとにばらつきが大きいことが明らかになった。このことは、ADAR2活性は、mRNA発現量以外の基質特異的な修飾因子により調節されている可能性を示唆する。
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[Journal Article] Quantitative evaluation of the pyramidal tract segmented by diffusion tensor fractography : feasibility study in patients with amyotrophic lateral sclerosis2005
Author(s)
Aoki S, Iwata NK, Masutani Y, Yoshida M, Abe O, Ugawa Y, Masumoto T, Mori H, Hayashi N, Kabasawa H, Kwak S, Takahashi S, Tsuji S, Ohtomo K
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Journal Title
Radiat Med 23
Pages: 195-199
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