2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17026019
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森井 孝 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (90222348)
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Keywords | バイオセンサー / セカンドメッセンジャー / 分子認識 / リセプター / ケミカルバイオロジー / コンビナトリアルケミストリー / RNA / ペプチド |
Research Abstract |
本研究では、RNA、タンパク質複合体酵素であるリボソームがタンパク質酵素を凌駕する高機能の触媒活性を有することに注目し、RNA-ペプチド複合体(リボヌクレオペプチド)を人工酵素の基本骨格として用いた分子設計を行った。さらに、リボヌクレオペプチドの構造的特徴を生かすことにより、化学反応の進行に応じて反応場の構造が変化することで触媒活性を発揮するRNAタンパク質複合体酵素を創製することを目指した。 1.遷移状態アナログの作製及びスクリーニング Gly-pTyr-Valのペプチド結合加水分解の遷移状態アナログを合成した。また反応基質となるGly-pTyr-Valを合成し、樹脂に固定化した。Rev-RRE複合体を含むリボヌクレオペプチドライブラリーを用いて、Gly-Tyr-Val配列に対してインビトロセレクション法を適用することにより、基質となるGly-Tyr-Val配列に対して親和性を持つリボヌクレオペプチドを得た。得られたGly-pTyr-Valに親和性を示すリボヌクレオペプチドのRNA結合モチーフは、ループ構造を有するペプチドライブラリーとRNA-ペプチド複合体を形成させることによりリボヌクレオペプチドライブラリーが作製できる。このライブラリーと合成した遷移状態アナログに対して親和性を示すRNA-ペプチド複合体を選択する。 2.可動性ペプチドの設計 ループ領域をコイルドコイルペプチドによって形成させ、可動性ペプチドとして用いることを試みた。結晶構造が明らかになっているseryl-tRNA synthetase(SRS)のコイルドコイルモチーフをもとにして、C末端側ヘリックス表面にRevペプチドのRRE配列認識アミノ酸配列を導入し、コイルドコイル構造をとった際に、7アミノ酸からなるループ領域を形成できるペプチドを設計・合成した。
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Research Products
(6 results)