2006 Fiscal Year Annual Research Report
分子デザインと人工進化の複合法で得られた新規リボザイムの更なる高機能化
Project/Area Number |
17026030
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井川 善也 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (70281087)
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Keywords | RNA / リボザイム / ポリメラーゼ |
Research Abstract |
分子デザインと人工進化の複合化法で創製された新規なRNA酵素(リボザイム)DSLは従来の同種のリボザイムには見られない優れた特性を示す。本研究では、その特性を更に高機能化することを目的としている。本年度は、DSLの更なる高性能化を目的として下記の研究を行った。 1)DSLリボザイムの活性構造を規定するGAAAループと11ntレセプターモチーフのスワッピング実験 DSLリボザイムは、分子デザインによって構築されたscaffoldにcatalytic unitをインストールすることにより構築された。このscaoffoldの構造形成にはP1領域のGAAAテトラループとP3領域の11ntレゼプターの特異的相互作用が重要な寄与をしている。今回、GAAAループと11ntレセプターとをスワッピング可能かを変異体を作成して解析した。その結果、P1領域に11ntレセプター、P3領域にGAAAループを持つ変異体は、リボザイムの活性を保持しているが、その性能は元の分子に比べて大きく減少していた。この結果は、DSLのモジュラー構造にもとづく構造改変の許容性と限界を見極める上で重要な知見である。 2)11ntレセプター構造を支える塩基対の効果 DSLリボザイムのP3領域に存在する11ntレセプターユニットに隣接する塩基対は、配列比較から全てU-Aであることが判明した。この保存されたU-A塩基対の意味を解明するため、塩基対をA-U, G-C, C-G.に置換した変異体を作成し、その活性を検討した。 その結果、いずれの置換変異体もU-Aの場合より、活性が低下し、とくにC-G変異体での活性低下が顕著であった。
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Research Products
(3 results)