2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒメツリガネゴケを用いた体軸形成開始点としての植物不等分裂の分子機構の解明
Project/Area Number |
17027025
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤田 知道 北海道大学, 大学院理学研究院, 助教授 (50322631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷部 光泰 基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 教授 (40237996)
村田 隆 基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 助教授 (00242024)
日渡 祐二 基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 助手 (10373193)
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Keywords | 不等分裂 / 細胞極性 / プロトプラスト / ユビキチン様タンパク質 / キネシン様タンパク質 / 過剰発現 / 完全長cDNA / フラグモプラスト |
Research Abstract |
ヒメツリガネゴケプロトプラストにおける完全長cDNAの一過的過剰発現スクリーニング法により得た不等分裂に関わる候補遺伝子58種類について、不等分裂時におけるタンパク質の局在解析を進めた。黄色蛍光タンパク質遺伝子をそれぞれの候補遺伝子に対してノックインした形質転換体を作成し、内在プロモーター制御下における融合タンパク質の局在を観察した。32種類について融合タンパク質の観察を行い、15種類で蛍光シグナルを確認した。これらの中には細胞極性形成部位に蓄積する植物特異的機能未知因子や分化した細胞が再び細胞増殖能を獲得し幹細胞化する過程で発現が誘導される植物特異的転写因子などが含まれていた。 ヒメツリガネゴケ原糸体の頂端幹細胞特異的発現を示す遺伝子トラップラインから同定したユビキチン様タンパク質遺伝子PUBL1、キネシン様タンパク質遺伝子API1の機能解析を進めた。これまでの結果からPUBL1、API1のそれぞれは微小管制御を介して細胞極性や細胞分裂制御に関わることがわかってきた。GFP-チューブリン系統でPUBL1と姉妹遺伝子PUBL2の二重遺伝子破壊を行い細胞分裂時の微小管動態を調べた。その結果、二重遺伝子破壊系統ではフラグモプラスト微小管の崩壊が遅延した。フラグモプラスト赤道面では両極から伸びる微小管のプラス端が交差、架橋されており、その交差領域がフラグモプラストの形成維持に重要であると考えられている。二重遺伝子破壊系統ではこの交差領域が拡大しており、安定化していると考えられた。また、PUBLs-GFP融合タンパク質はフラグモプラスト赤道面の微小管交差領域に局在し、その一部はAPI1タンパク質とも共局在した。API1は交差部位で微小管同士を架橋することでフラグモプラストの制御に関わることを明らかにしており、PUBLsはこの架橋を解除する機能を担っていると考えられた。
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Research Products
(3 results)