2006 Fiscal Year Annual Research Report
線虫C.elegansにおけるエンドサイトーシスの分子メカニズムの解析
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17028006
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
佐藤 健 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (30311343)
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Keywords | 線虫 / C.elegans / エンドサイトーシス |
Research Abstract |
我々は線虫C.elegansをモデルとして,卵母細胞による卵黄タンパク質のエンドサイトーシスのメカニズムについて解析を行ってきた.これまでに分離された卵母細胞によるエンドサイトーシスに欠損を示す変異株rme(receptor-mediated endocytosis defective)のうち,本年度は主にrme-4変異株の解析を行った.線虫の卵母細胞による卵黄の取り込みはレセプターを介したエンドサイトーシスによって行われており,哺乳類細胞のLDLの取り込みと類似のメカニズムであることが知られている.新たに分離されたrme-4変異株は、この卵黄のエンドサイトーシスに異常を示し、産卵される卵の数が減少することが明らかとなった.さらに、C.elegansの体腔に存在するスカベンジャー細胞coelomocyteによる液相のエンドサイトーシスにも異常を示すことから、この原因遺伝子は両者のエンドサイトーシスに共通に働くことが示唆されたrme-4変異の原因遺伝子を同定した結果、新規の可溶性タンパク質をコードしており、生殖腺だけではなく、神経などの組織でも広範に発現していることが判明した.このRME-4遺伝子産物に緑色蛍光タンパク質を融合し、その細胞内局在性を解析したところ卵母細胞において細胞質と細胞膜に存在していることが明らかとなった(投稿準備中).
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