2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17028007
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
青江 知彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教授 (90311612)
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Keywords | ノックインマウス / 小胞体 / 分子シャペロン / 呼吸不全 |
Research Abstract |
代表的な小胞体分子シャペロンであるBiP(GRP78)は、小胞体での分泌蛋白や膜蛋白の合成や折りたたみ構造形成の促進を行い、また虚血・低酸素・異常蛋白の蓄積などによる小胞体ストレス反応(unfolded protein response : UPR)のセンサーとして、小胞体のquality controlに重要な役割を果たしている。BiPは小胞体内の異常蛋白と会合して小胞体から分泌されると、ゴルジ体にてKDEL受容体によりカルボシキル末端のKDEL配列が認識され、小胞体に逆輸送されrecycleしている。この小胞体-ゴルジ体間のrecycleも蛋白質の成熟に重要であることが示されている。酵母のBiPにおけるKDEL(HDEL)配列を除くと、UPRが亢進することでBiPが産生され、不足分を代償することが報告されている。マウスBiPゲノム遺伝子をクローニングし、相同組換えによってKDEL配列をHAtagに置換した変異BiPノックインマウスを作製した。変異BiPホモ由来の線維芽細胞では、変異BiPは細胞外に分泌されて代償的にUPRが亢進していることが示された。ホモマウスは各臓器の発生を認めたが生後数時間で死亡した。死因は肺機能障害による呼吸不全と考えられ、肺胞II型上皮細胞でのサーファクタント蛋白の成熟不全が示唆された。本研究によって、BiPのrecycleの障害は哺乳類の細胞レベルでもUPRの亢進により代償されるが、個体レベルではサーファクタントといった特殊な分泌蛋白の成熟不全を来たすことが明らかになり、BiPの機能と疾患との関連について示唆的であると言える。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Aberrant quality control in the endoplasmic reticulum impairs the biosynthesis of pulmonary surfactant in mice expressing mutant BiP2007
Author(s)
Naoya Mimura, Hiromichi Hamada, Makiko Kashio, Hisayo Jin, Yoshiro Toyama, Keita Kimura, Midori Iida, Shigemasa Goto, Hiromitsu Saisho, Kiyotaka Toshimori, Haruhiko Koseki, Tomohiko Aoe
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Journal Title
Cell Death and Differentiation (in press)
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