2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒストンシャペロン複合体から迫るクロマチン構造形成の分子基盤
Project/Area Number |
17028023
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田上 英明 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70273216)
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Keywords | ヒストン複合体 / クロマチン形成 / ヒストンシャペロン |
Research Abstract |
多くのヒストンシャペロンが発見されているが、それらの機能はヌクレオソーム形成だけにとどまらず、ダイナミックな染色体機能制御とも密接に関わることが明らかとなってきている。本研究はヒストンシャペロン複合体解析を通してクロマチン構造形成の詳細な分子機構、および遺伝子発現に伴うクロマチン制御の解明を目指したものである。 出芽酵母、分裂酵母において、FLAG/HAエピトープタグを付加したヒストン遺伝子株を構築し、各種ヒストン複合体を精製することに成功した。驚いたことに、出芽酵母、分裂酵母、ヒトでヒストンH3/H4複合体の構成因子が異なることを見いだし、現在、これらの違いからクロマチン形成の共通の分子基盤と戦略のバリエーションについて、細胞周期制御やタンパク量制御に焦点を当てて機能解析を進めているところである。また、タンパク質総量としてはほとんど同じにもかかわらず、細胞抽出液から精製されるヒストンH2A-H2B量は、H3-H4に比較して10倍以上多いことが明らかとなった。さらに、出芽酵母H2A-H2B複合体にはヒストンシャペロンNap1以外にFACT(Spt16、Pob3)が含まれることが明らかとなった。FACTはもともとクロマチン転写伸長を促進する因子として同定されたが、最近ヒストンH2A-H2Bをヌクレオソームから除くことが示唆されている。今後、新生ヒストンの核輸送や特異的クロマチン形成経路、およびそれらの制御機構、つまり「ヒストンの一生」とも言うべきヒストンメタボリズムの全貌の理解に繋げたい。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] A Human T-cell Lymphotropic Virus Type 1 Enhancer of Myc Transforming Potential Stabilizes Myc-TIP60 Transcriptional Interactions2005
Author(s)
Soumya Awasthi, Anima Sharma, Kasuen Wong, Junyu Zhang, Elizabeth F.Matlock, Lowery Rogers, Pamela Motloch, Shigeki Takemoto, Hirokuni Taguchi, Michael D.Cole, Bernhard Luscher, Oliver Dittrich, Hideaki Tagami, Yoshihiro Nakatani, Monnie McGee, Anne-Marie Girard, Luke Gaughan, Craig N.Robson, Raymond J.Monnat, Jr., Robert Harrod
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Journal Title
Molecular and Cellular Biology 25
Pages: 6178-6198
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