2005 Fiscal Year Annual Research Report
新規Cullin/Rbx型E3ユビキチンリガーゼ群の機能解析
Project/Area Number |
17028040
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
嘉村 巧 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (40333455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 敬一 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (80291508)
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Keywords | 細胞周期 / ユビキチン / タンパク質分解 |
Research Abstract |
従来、タンパク質の一生のなかで分解は不要物の処理と考えられ重要視されていなかったが、最近の研究により、タンパク質分解なかでもユビキチン・プロテアソーム系を介したタンパク質分解が細胞周期・シグナル伝達・脳変性疾患等に中心的な役割をしていることが明らかになり注目を集めている。われわれはこのユビキチン・プロテアソーム系によって制御される様々な生命現象の解明を目的として研究を進めているがその一環としてCullin型E3に対する特異的基質の同定・解析を行っている。われわれは最近Cul2型E3ユビキチンリガーゼの新たな基質認識サブユニットとしてVHL-boxタンパク質(われわれの生体内に複数個存在し特異的基質をE3本体にリクルートすることを役割としている)を同定したが、その中で分子量80kDaのVHL-boxタンパク質p80がNIMA-related kinaseの一種であるNek2と特異的に結合することを免疫沈降法により発見した。Nek2はG2/M移行を制御することにより細胞周期進行に関与していることが知られている。そこでまず試験管内および細胞内でp80複合体がNEK2のユビキチン化を促進することを明らかにした。さらにp80の過剰発現によりNEK2の発現量が減少し、その逆にRNA干渉法によるp80の発現抑制によりNEK2の安定性が亢進することを明らかにした。これらのことより、p80はNEK2の分解を制御していることが示された。そして現在これら酵素・基質関係がどのように細胞周期進行に関与しているのかを調べているところである。
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Research Products
(2 results)