2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17028043
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
斉藤 寿仁 熊本大学, 発生医学研究センター, 助教授 (50211925)
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Keywords | 生物・生体工学 / 分子認識 / 生体分子 / 蛋白質 / 発生・分化 / SUMO / ユビキチン / 翻訳後 |
Research Abstract |
近年の生化学あるいは分子遺伝学の研究から、SUMO修飾、あるいはSUMOとユビキチン修飾のコンビネーションによるタンパク質の機能変換が細胞核内における分子輸送や核構造の構築の制御に重要なことが明らかになりつつある。しかしながら、SUMO化された標的タンパク質が、どのように他の細胞内因子に認識されるのか、あるいは、認識タンパク質がどのようにして下流イベントを誘導するのか、SUMO修飾による機能変換の最も本質的なこと(SUMOコードの解読機構)は明らかにされていない。本研究では前研究助成期間(平成15〜16年度)に見いだしたSUMO結合因子の中から、MCAF1に着目し、MCAF-1がSUMO化因子をどのように認識して、相互作用を引き起こすのか、そしてそうした相互作用がいかにして核内複合体の形成・維持・崩壊といったリモデリングプロセスを制御するのか、を明らかにした。また前研究助成期間に引き続き、核膜孔成分であるSUMO E3リガーゼRanBP2による核-細胞質間輸送の調節機序を生化学・分子生物学・細胞生物学的な手法を用い複合的に解明した。特に、前研究助成期間に見いだした核膜孔に濃縮しているRING型ユビキチンリガーゼとSUMO E3リガーゼとの協調的な働きに焦点を当てて、核膜孔・核輸送の制御におけるSUMOとユビキチンのクロストークの重要性を明らかにした。
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Research Products
(3 results)