2005 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖認識ユビキチンリガーゼ群の品質管理における役割の解明
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17028059
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
吉田 雪子 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (90271543)
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Keywords | N型糖鎖 / ユビキチンリガーゼ / F-boxタンパク質 / 小胞体関連分解 / シャペロン / タンパク質品質管理 |
Research Abstract |
これまでの研究で糖鎖を認識するユビキチンリガーゼSCF(Fbs1)は、小胞体において高次構造形成に失敗した異常なタンパク質の分解(小胞体関連分解;ERAD)に関わるものであることを報告してきた。本研究は、Fbs1及びその相同タンパク質がERADリガーゼとして機能する以外の作用機序が存在する可能性を見出すことを目的として進めた。哺乳類には、Fbs1と相同性の高い4つの遺伝子が存在するが、これらのコードするタンパク質のうち、標的が明らかとなっているものはひとつしかない。そこで、これらの標的を調べるべく実験を行なっていた過程において、Fbs1は他のF-boxタンパク質に比べ著しくSCFユビキチンリガーゼ複合体を形成しにくいタンパク質であることが判明した。今年度は、このことを踏まえ、以下の項目により研究を遂行し、Fbs1がユビキチンリガーゼとしてのみならず、別の作用機序でタンパク質の品質管理において寄与している可能性を明らかとした。 (1)Fbs1の局在と存在様式の解明 Fbs1は細胞質ではFbs1-Skp1二量体として存在し、小胞体膜上ではSCF複合体として存在することを示した。また、この二量体においても種々の糖タンパク質と結合していることも判明した。 (2)Fbs1の新たな機能の解析 Fbs1は糖タンパク質糖鎖依存的にタンパク質の凝集を阻害していることをin vitroのシャペロンアッセイ系を用いて示した。
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Research Products
(3 results)