2006 Fiscal Year Annual Research Report
走査型電気化学/化学発光顕微鏡による光反応/電気化学反応制御とイメージング
Project/Area Number |
17029005
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末永 智一 東北大学, 大学院環境科学研究科, 教授 (70173797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 文男 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (40156401)
珠玖 仁 東北大学, 大学院環境科学研究科, 助教授 (10361164)
安川 智之 東北大学, 大学院環境科学研究科, 助手 (40361167)
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Keywords | 走査プローブ顕微鏡 / ナノバイオ / 自己組織化 / 酵素活性 |
Research Abstract |
走査型電気化学顕微鏡(SECM)は、局所反応化学反応の検出・誘起を可能とするユニークなシステムである。探針-基板間距離および探針サイズをナノメートルオーダーで制御し、空間分解能を向上させるとともに、生体機能表面評価およびデバイス作製・環境センシングに応用した。 光ファイバプローブを用いて、カルシウムイオン濃度依存性蛍光試薬を導入した神経様細胞PC12に近接させ、シアフォースシグナルと蛍光強度の同時追跡を実施した。ルミノール水溶液をキャピラリプローブに充填し、電気泳動により極微量のルミノールをプローブ外へ導出することにより、イオン電流と発光シグナルの同時観測を行った。泳動電着法により、酵素(グルコースオキシダーゼほか)修飾金ナノ粒子(直径20nm)アレイ電極の所定の位置への酵素パターニングを行った。酵素活性を触媒電流の増加として電極プローブにて観測できた。 ソフトリソグラフィーの一種であるマイクロ・コンタクト・プリンティング法により、ジアフォラーゼ、ペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼをガラス基板上にパターニングした。原子間力顕微鏡観察より、膜厚はほぼ単一分子層相当であることを確認した。SECMでは、ジアフォラーゼ以外の酵素パターンを単分子層レベルで観測することは困難であった。グルタルアルデヒドなど架橋剤の影響により酵素活性が著しい低下することが確認できた。 微細加工技術により作製した細胞チップ上に培養細胞や大腸菌をアレイ化し、遺伝子発現や細胞増殖が良好に行われる環境下で、ベータ・ガラクトシダーゼの発現活性を電気化学的に観測し、薬剤の変異原性、ホルモン受容体結合活性、細胞内シグナル伝達のリアルタイム追跡が可能であることを示した。
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Research Products
(12 results)