2005 Fiscal Year Annual Research Report
金属ナノ粒子と高分子ナノシートによるハイブリッドナノ集積体の構築
Project/Area Number |
17029006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三ツ石 方也 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教授 (70333903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 徳治 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (40124630)
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Keywords | 高分子 / 金属ナノ粒子 / 弟2高調波発生 |
Research Abstract |
高分子ナノシートによる新しい光機能界面の創製ということで、光機能性高分子ナノシートと金属ナノ粒子によるハイブリッドナノ集積体の構築を提案する。本年度は以下の成果が得られた。Langmuir-Blodgett(LB)膜形成可能なN-dodecylacrylamide(DDA)と代表的な非線形光学色素であるディスパースレッド1(DR)を有する両親媒性高分子共重合体p(DDA/DR)を合成した。ガラス基板上にpDDAとp(DDA/DR)の交互積層をLB法により行い、非対称中心構造を創り出した。この上に4-ビニルピリジンを有する高分子ナノシートを積層し、直径30nmの金ナノ粒子を吸着した。こうして作製したハイブリッドナノ集積体について、メーカーフリンジ法により、1064nmを基本波として弟2高調波を測定した。基盤両面からのSH光による干渉パターンのコントラストが高く出たことから、金ナノ粒子が均一に分散された状態で固定化できていることが示唆された。比較として、金ナノ粒子を吸着していないサンプルを測定したところ、ハイブリッドナノ集積体からのSH光強度は約8倍に増強されていることがわかった。金ナノ粒子水溶液への浸漬時間依存性を調べたところ、金ナノ粒子の吸着量がある一定以上になるとSH光が増強されることが明らかとなった。以上のことから、高分子ナノシートを用いて、非線形光学活性な高分子ナノシートと金ナノ粒子を組み合わせることにより、弟2高調波を増強することに成功した。また、金ナノ粒子の吸着量を最適化することができ、2個の金ナノ粒子間にできる新たな表面プラズモン場がSH光増強に有効であることが示唆された。
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Research Products
(4 results)