2005 Fiscal Year Annual Research Report
界面光反応を作動原理とする高速光屈曲液晶高分子フィルム
Project/Area Number |
17029018
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
池田 富樹 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (40143656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍戸 厚 東京工業大学, 資源化学研究所, 講師 (40334536)
木下 基 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (40361761)
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Keywords | アゾベンゼン / 架橋液晶高分子 / 光屈曲 / スメクチック相 |
Research Abstract |
最近われわれは,厚さ数ミクロン〜数十ミクロンの架橋アゾベンゼン液晶高分子フィルムに紫外光を照射すると光の入射方向に90°以上屈曲し,可視光を照射するとフィルムは元の平坦なフィルムに戻ることを見いだした。この架橋アゾベンゼン液晶高分子フィルムの光屈曲挙動によって,光エネルギーを効率よく力学エネルギーに変換することが可能となった。紫外光照射によりフィルム表層でのトランス-シス異性化に伴う秩序→無秩序転移が協同的に誘起され,表面層でのみ収縮が引き起こされる結果,屈曲が誘起されると考えている。この現象においては,フィルム表層および界面で発生する力学的エネルギーが大きな鍵を握るといえる。本研究では,アゾベンゼン液晶高分子フィルムの界面光反応を基盤として,室温で高速かつ高効率で光エネルギーを力学エネルギーに変換できる光屈曲材料の開発を目的とする。そこで従来のネマチック液晶に加え,より高次の液晶相であるスメクチック相,強誘電相,反強誘電相などさまざまな液晶相を発現する新しい液晶モノマーを設計・合成した。合成したモノマー,架橋剤の液晶性を偏光顕微鏡観察,DSC測定により評価した。モノマーは降温過程において高温側からスメクチックA相,強誘電相,反強誘電相を発現した。また,架橋剤は扇状の光学組織が観察できたことから,スメクチック相を示すことがわかった。モノマーと架橋剤の混合試料における電界に対する透過光量変化を測定した。その結果,印加電圧に伴って周期的に透過光量が変化し,明確な履歴現象を示した。このことから,混合試料においても強誘電相を示すことが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)