2005 Fiscal Year Annual Research Report
高圧下における可視光反応型光触媒酸化物の反応特性と電子・原子構造
Project/Area Number |
17029036
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
加賀山 朋子 大阪大学, 極限科学研究センター, 助教授 (40274675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 克哉 大阪大学, 極限科学研究センター, 教授 (70283736)
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Keywords | 高圧 / 低温 / 光触媒 / ラマン分光 |
Research Abstract |
エネルギーギャップの形成機構に特徴のある物質として,強い電子相関が関与していると思われるRTO4(R=希土類元素,T=遷移金属元素)系と電荷秩序によってギャップが形成されるBi系酸化物を選定した。それぞれ粉末試料と単結晶試料を作成し,X線回折や走査型電子顕微鏡などを用いて試料の結晶性等の評価をおこなった。 次に,低温・高圧力下において光学測定ができるよう,光学窓をとりつけたヘリウム3循環型冷凍機に圧力制御用ガス導入管を組み込んだ。これにガス駆動式ダイヤモンドアンビル高圧装置をとりつけ,1K近くの低温領域での100 GPa程度の圧力発生をめざし試料封入部の条件等を最適化するため圧力発生試験をくりかえした。その結果,ほぼ目標値近くの安定した低温高圧環境の実現が可能となった。 この低温高圧装置を用いてまずラマン分光測定に取り組んだ。冷凍機の光学窓をとおしさらに圧力装置のダイヤモンドアンビルや圧力伝達媒体をとおして顕微分光をおこなうことになるため,試料によるラマン散乱以外のノイズを軽減する条件をさぐることがかなりの難関であり,現在まだ高圧下のデータを得るところまでは進んでいないが,最適な圧力伝達媒体の選定と試料封入材の初期形状の最適化はほぼ達成できた。
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