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2006 Fiscal Year Annual Research Report

色素分子膜分析のための電子振動二重共鳴和周波分光の研究

Research Project

Project/Area Number 17029044
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

石橋 孝章  広島大学, 大学院理学研究科, 助教授 (70232337)

Keywords赤外可視和周波発生分光法 / 色素単分子膜 / 電子振動二重共鳴
Research Abstract

本研究の目的は、色素分子膜の電子状態および振動状態の分析手法としての、電子振動二重共鳴和周波分光法の開発と確立である。本年度は、二重共鳴和周波分光の有用性を検討するモデル系として、典型的な色素分子であるフルオレセイン誘導体(FITC)をプラチナ基板上に固定した単分子膜を取り上げた。フルオレセインは、水溶液中においてpHに依存して酸-塩基平衡によって様々な電荷状態をとることが知られている。この色素分子を金属基板に化学吸着させた場合、どのような電荷状態をとるかは明らかでない。FITCを固定した単分子膜を作製し、その二重共鳴SFG励起スペクトルを測定することで、化学吸着したFITCの電荷状態を推定した。
FITC膜のSFG振動スペクトルに観測される1640cm^<-1>付近および1610cm^<-1>付近にあるキサンテン環の骨格振動に基づく2つの振動バンドに関して、SFG振動バンドの振幅をSFG信号波長に対してプロットし二重共鳴SFG励起スペクトルを得た。その結果、両振動バンドが異なるSFG励起スペクトルを示すことを見いだした。これは、これらのバンドが異なる電荷状態の化学種に起因しているからである。アルカリ処理によるSFG振動スペクトルの変化とフルオレセイン水溶液の各化学種の電子吸収スペクトルと二重共鳴SFG励起スペクトルを比較することで、1640バンドはモノアニオン種、1610バンドは中性種のものであると帰属した。この結果は、SFG励起スペクトルが表面種の帰属に有効な情報を与えることを示している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Infrared-Ultraviolet Sum-Frequency Generation Spectrometer with a Wide Tunability of the Ultraviolet Probe2007

    • Author(s)
      Toshiki Maeda, T. Ishbiashi
    • Journal Title

      Applied Spectroscopy (印刷中)

  • [Journal Article] Molecular Vibrations at A Liquid-Liquid Interface Observed by Fourth-Order Raman Spectroscopy2006

    • Author(s)
      Satoru Fujiyoshi, Taka-aki Ishibashi, Hiroshi Onishi
    • Journal Title

      J. Phys. Chem. B 110

      Pages: 9571-9578

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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