2006 Fiscal Year Annual Research Report
高原子価金属ポルフィリンおよび芳香族カルボン酸修飾金属酸化物触媒による物質変換
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17029053
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
保田 昌秀 宮崎大学, 工学部, 教授 (00174516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白上 努 宮崎大学, 工学部, 助教授 (60235744)
松本 仁 宮崎大学, 工学部, 助手 (90363572)
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Keywords | アンチモンポリフィリン錯体 / シリカゲル担持 / 光エポキシ化反応 / マイクロチャンネル反応器 / 可視光触媒 / 酸化チタン / 光切断性保護基 |
Research Abstract |
可視光領域に吸収を持つ金属ポルフィリン発色団を金属酸化物に結合する方法で可視光触媒を開発している。今年度は、下記の研究を行った。 (1)高原子価金属ポルフィリン可視光触媒の開発 アンチモンポルフィリン環(SbTPP)にカルボキシル基を導入した[Sb(OH)_2(TPPCO_2H)]^+を合成し、コハク酸イミド法でアミノプロピルシリカゲルに固定化させ、マイクロチャンネル反応器(MCR)での反応を行った。また、軸水酸基型SbTPPを二酸化チタン(TiO_2)に担持させた結果、大きな吸着平衡定数が得られた。光切断性保護基をTiO_2に固定化する方法についても検討を行い、光照射によって脱保護を行い、表面上にアミノ基およびカルボキシル基を持つ酸化チタンを調製した。 (2)可視光触媒を用いた物質変換 SiO_2担持SbTPP触媒と用い、酸化剤に過酸化水素を用いるシクロヘキセンの可視光駆動エポキシ化反応を行った。 (3)イオンセンサーチップの開発 SbTPPの軸配位子にアミノ基を有する"アミノアンチモンポルフィリン錯体"は、通常の状態ではアミノ基の電子移動消光によって、蛍光が弱い。しかし、数マイクロモル濃度の金属イオンの添加によって、蛍光強度が増加した。これらの蛍光消光過程および復活過程について詳細に検討し、第二励起状態(S2)の関与を明らかにした。 (4)カチオン交換性層状無機化合物へのインターカレーション 軸配位子にカチオン性基を持つアンチモンおよびリンポルフィリン錯体のカチオン交換性粘土へインターカレーションさせ、層間内での分子配向と軸配位子との相関性について検討した。さらに、層間内吸着したポルフィリン分子と他の基質との問の光誘起電子移動反応ならびにエネルギー移動反応について検討を行った。
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Research Products
(5 results)