2006 Fiscal Year Annual Research Report
アルミナナノホールアレーに基づく2次元フォトニック結晶の作製と分子励起状態制御
Project/Area Number |
17029055
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
益田 秀樹 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (90190363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 和之 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (00315756)
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Keywords | ナノホールアレー / フォトニック結晶 / ピラーアレー |
Research Abstract |
アルミナナノホールアレーにもとつく2次元フォトニック結晶の作製と光励起制御に関して以下の成果を得た. 1.2次元フォトニック結晶を高スループットに形成する手法として,ナノインプリントプロセスにもとづくフォトニック結晶作製手法に関して検討を加えた.規則的な細孔配列を有する陽極酸化ポーラスアルミナを鋳型とすることで金属モールドの作製を行い,これをフォトポリマーのナノインプリントに適用することで,ポリマー2次元フォトニック結晶を得た.反射光学系を用いた分光特性の測定から,得られた構造はフォトニックバンドギャップを有することが確認された.また,フォトニックバンドギャップの特性は,FDTD法にもとついて計算された結果とも良好な一致を示した.この手法に基づけば,2次元フォトニック結晶を高スループットで形成することが可能になることから,計測系への応用展開をはじめとし,2次元フォトニック結晶の応用分野の拡大に有用であると考えられる. 2.2次元フォトニック結晶を形成するアルミナナノホール内に金属を周期的に充填し,3次元規則構造を形成し,新規な光機能空間として利用可能なことを見出した.陽極酸化処理にもとづき規則的なホールアレー構造の形成を行ない,その後,電析法によりAuの充填を行なった.このプロセスを順次繰り返すことにより,アルミナホールアレー内にAu粒子が3次元的に規則配列した構造を得た.形成される趣粒子の間隔は,Au析出後施される再陽極酸化時間により高精度に制御可能なことが確認された.得られた構造は,周期的に配列したAuにもとづく局在プラズモン吸収を示すほか,ラマン散乱強度の増大を示すことも確認され,新たな光電揚増強場として応用可能なことが確認された.
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