2006 Fiscal Year Annual Research Report
フォトンフォース計測技術を用いた細胞系ダイナミック分析法の開発
Project/Area Number |
17034001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
笹木 敬司 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00183822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 高明 北海道大学, 大学院薬学研究院, 講師 (60399954)
山本 隆晴 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (80312346)
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Keywords | 応用光学・量子光工学 / 計測工学 / 生物・生体工学 / ナノバイオ / 光ピンセット |
Research Abstract |
これまでに我々は、フォトンフォース(光の放射圧)を利用して単一徴粒子やマイクロ・ナノ構造体に作用するフェムトニュートンオーダーの力を計測し、表面電荷・吸収・粘弾性特性・吸着力等の物性を非接触・非破壊的に解析する新しい手法を提案するとともに、高精度かつ汎用性の高い計測システムを開発してきた。本特定領域研究では、フォトンフォース計測技術を単一細胞や複数細胞集団の新しい分析法として応用し、細胞系のダイナミック分析を実現することを目的として、a)新しいアイデアに基づく2ビームフォトンフォース計測システムを開発、b)単一細胞の粘弾性特性や表面修飾した徴粒子との相互作用ポテンシャルを計測、c)細胞間の接着特性や徴細構造を持つ基板への付着特性の解析、を課題として研究を展開した。細胞と徴粒子あるいは細胞間の相互作用ポテンシャルの解析を実現するために、偏光の異なる2つのパルスレーザービームを個々に照射し、透過散乱光を偏光で分離して同時3次元ポジションセンシングを可能とする新しいフォトンフォース計測システムを試作し、感度、精度について検証した上で、2つの微粒子間の相互作用の解析に応用した。また、フォース計測システムにより細胞の各ポジションの表面弾性や粘性を解析して、細胞が固有の形態で運動するメカニズムの解明を試みている。さらに、細胞間の選択的接着特性を解析するために、外部環境を変えながら細胞間の相互作用ポテンシャルや表面電荷密度を非接触に測定したり、細胞をレーザー操作により基板に近づけながら付着力を計測し、基板の表画構造と細胞活動の関係について解析を試みている。
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Research Products
(5 results)