2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17034003
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
居城 邦治 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (90221762)
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Keywords | DNA / LB膜 / 高分子物理 / 単一分子計測 / 蛍光顕微鏡 / 界面 |
Research Abstract |
これまで申請者は、DNA水溶液上にカチオン性の両親媒性化合物を展開し、静電的相互作用により気水界面に形成したDNA分子とのポリイオン複合膜をLangmuir-Blodgett(LB)法により、単分子膜に流動性を持たせた状態で固体基板上に移し取ると、溶液中ではランダムコイル形状であったDNA分子が伸長して固定化されることを見い出してきた。伸長・固定化された個々DNA分子は長さ解析の結果、単一分子であることが明らかとなり、また二重らせんDNA鎖をほぼ伸び切り構造で2次元に配列することができることを示した。しかし、DNAが伸長するメカニズムは明らかになっていない。そこで本申請では、これまで未開拓であったメニスカスにおける高分子鎖のダイナミクスの計測技術の開発を通じて、LB法によるDNAの伸長機構を明らかにすることを目的とした。 メニスカスにおける蛍光イメージのその場観察を行うための装置の作製を行った。ガラス基板を通してメニスカス付近の水面単分子膜内のDNA分子の蛍光イメージングを行うために、LBトラフを改造して設備備品として申請した超焦点距離を持つ対物レンズで水平に観察できるよう実験装置を作製した。これにより、両親媒性化合物単分子膜に結合したDNA分子のダイナミクスを実時間で観察することで、どの時点で弛緩して糸まり状になっていたDNA分子が伸長するのかを調べることが可能となる。DNA分子の伸長と単分子膜の物性との相関を調べるために、様々な物性を有する両親媒性化合物を新規に合成して単分子膜を作製した。
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Research Products
(2 results)