2005 Fiscal Year Annual Research Report
超高速有機ウィスカー生成機構の解明と新規炭素ナノファイバー生成法の開発
Project/Area Number |
17034004
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
市川 恒樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10001942)
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Keywords | デカシクレン / ウィスカー / 界面張力 / 環化脱水素反応 / 炭素ナノファイ / イオンビーム |
Research Abstract |
多環式芳香族化合物であるデカシクレンを基板上に真空蒸着すると,一定の太さを有する円筒状のデカシクレンウィスカーが急速に成長することを見出した。生じたウィスカーは,成長方向に対してほぼ直角な面に沿った層状構造を有しており,先端部は半球状となっている。また,結晶構造には乱れが多いため,電子線回折像を示さない。蒸着条件などを変えて実験した結果,基板上に凝縮した過冷却デカシクレン液滴の表面から気相に向かって1層ずつ円盤状の結晶が成長することにより,太さが一定な円筒状ウィスカーが成長したものと結論した。 このウィスカーをイオンビームで照射すると,環化脱水素反応が生じ,導電性の高い炭素ナノファイバーとなることも見出した。
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