2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17034012
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山口 和也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50334313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 哲孝 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50181904)
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Keywords | ヘテロポリ化合物 / 酸化反応 / 固定化触媒 / グリーンケミストリー / 過酸化水素 / 酸素 / 不均一系触媒 / ファインケミカルズ合成 |
Research Abstract |
申請者グループが独自に合成・開発を行ってきた遷移金属置換ポリオキソメタレート化合物を機能設計した担体上にその触媒活性(活性点構造)を維持したまま固定化を行った。これまで、含浸担持、イオン交換法などによるポリオキソメタレートの無機酸化物や有機高分子担体上への固定化の試みが他の国内外の研究グループによりなされているが、触媒反応中の触媒活性種の溶出、均一系と比較してはるかに活性が低い、担体の安定性など様々な問題のため成功していないのが現状である。そのために、新規な固定化法の開発が必要である。 本年度はイミダゾリウムカチオンをもつイオン性液体で表面修飾したSiO_2を新規に調製し、[{W(=O)(O_2)_2(H_2O)}_2(μ-O)]^<2->や[γ-1,2-H_2SiV_2W_<10>O_<40>]^<4->といったポリオキソメタレート化合物を静電的な相互作用により強固に固定化することに成功している。この触媒を用いると、過酸化水素を酸化剤とする種々のオレフィン類のエポキシ化反応が効率よく進行する。本触媒では、反応中の活性成分の溶出もなく、触媒活性や選択性も相当する均一系触媒と比べてほぼ同程度であることから、均一系の触媒活性を保持したまま固体上に担持できたといえる(Chem.Eur.J.2006,in press.)。
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Research Products
(7 results)