2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17034015
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 将人 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20179253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 健 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (90301770)
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Keywords | 固相重合 / 極微解析 / 重縮合 / 多分岐多糖 / フッ化糖 / ポリエーテル |
Research Abstract |
より単純に極微観察可能な重合系の探索を行い、無触媒で加熱のみによって固相で進行する新規重縮合を見出した。 1)フッ化糖類の固相重縮合 いくつかの種類の単糖および二糖から、アノマー位にフッ素を有し他はすべて未修飾の水酸基からなるフッ化糖類を合成した。検討の結果、これらのフッ化糖が加熱(100-160℃)のみによって固体状態を保ったまま脱HFを伴って重縮合し、多分岐多糖を生成することが判明した。興味深いことに、同じフッ化糖であっても、結晶水の有無が重合反応温度や生成ポリマーの構造に影響を与えることが分った。最も基本的なフッ化糖であるα-1-フルオロ-D-グルコピラノースの結晶ついて、重合反応の進行の極微解析を行うべく、まず、その顕微鏡レベルでの経時変化観察を行った。その結果、直交偏光子を通して、重合前に明るく光っているモノマー結晶は、重合によってアモルファスポリマーに変化するため暗くはなっているが、全く形態を変化させないことが判明した。 2)ビス(ヒドロキシメチル)アレーン類の固相重縮合 ビス(ヒドロキシメチル)アレーン類の固相重縮合では、これまで酸触媒の添加が必要であったが、分子設計を工夫することによって、触媒なして加熱のみによって重合するモノマーを見出した。そのひとつである、1,5-ビス[ヒドロキシ(4-メチルフェニル)メチル]ナフタレンの単結晶を作成し、重合による変化を偏光顕微鏡で観察したところ、この場合もモノマーが結晶の外観を保ったまま脱水反応が進行対応するポリエーテルへと変化することが分った。
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