2006 Fiscal Year Annual Research Report
強磁場とスピン化学を活用した極微反応場の構築と固液界面反応ダイナミクスの計測
Project/Area Number |
17034051
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
米村 弘明 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (40220769)
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Keywords | カーボンナノチューブ / フラーレン / 強磁場 / クラスター / スピン化学 / 固液界面 / 磁場配向 / 光電変換 |
Research Abstract |
"強磁場"によってナノ粒子やナノカーボンから構成されるナノ構造を制御する事で新規の固液界面の極微構造を構築し、新しい物性をもつ材料を創製する。また、固液界面に存在する極微構造(ナノ構造)におけるスピンを活用する事で"スピン化学"を活用した固液界面反応ダイナミックスの計測方法を開発する。本年度は以下の研究を行った。 1.C_<60>-メチルフェノチアジン混合ナノクラスター修飾電極の光電流に対する磁場効果 C_<60>ナノクラスター-メチルフェノチアジン(MePH)系の溶液中の光誘起電子移動反応において、C_<60>-PH連結化合物では得られない磁場効果を観測した。そこで、これらの溶液系における磁場効果の応用として、C_<60>ナノクラスター-MePH系を金電極に担持した修飾電極を作製した。磁場を印加するとこの修飾電極の光電流が増加した。この磁場効果は溶液中と同様にラジカル対機構によって説明できた。 2半導体ナノ粒子を担持した膜の発光特性に及ぼす磁場印加プロセスの影響 Zn_<1-x>Mh_xSナノ粒子を石英基板上にSAMによって固定する際に、磁場を印加した場合としない場合の比較を行った。磁場印加プロセスを行った薄膜では、印加しない場合に比較して、薄膜からの発光の偏光度が大きくなった。偏光度の増加率は磁場強度およびMhの含有量(X)によって増加した。磁場印加プロセスの効果はナノ粒子が磁場配向することで起こっていると考えられる。 3.SWNTと光増感剤の複合体を修飾した電極の光電気化学 MEHPPVと単層CNT(SWNT)の複合体が強磁場によって配向できることを明らかにした。そこで、光増感剤であるMEHPPVやRu(bpy)_3^<2+>とSWNTの複合体をITO電極に修飾した電極を作製した。これらの修飾電極は光増感剤の吸収に対応した光電流が発生するとともに、SWNTが電子リレーの役割を果たしていることがわかった。
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Research Products
(5 results)