2006 Fiscal Year Annual Research Report
放射光赤外反射吸収分光による膜タンパク/脂質二重膜表面反応場の極微構造解析
Project/Area Number |
17034064
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
宇理須 恒雄 分子科学研究所, 極端紫外光科学研究系, 教授 (50249950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手老 龍吾 分子科学研究所, 極端紫外光科学研究系, 助教 (40390679)
田中 桂一 九州大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (50037280)
原田 賢介 九州大学, 大学院・理学研究院, 助教 (70165017)
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Keywords | 膜タンパク / 脂質二重膜 / 表面反応 / TiO_2 / 赤外反射吸収分光 / アルツハイマー / Aβ40 / イオンチャンネルバイオセンサー |
Research Abstract |
膜タンパク/脂質二重膜表面反応場は生体における情報伝達のキーステーションで、それに関して分子レベルの知見を得ることおよびそのための方法論の開発が本研究の目的である。 1.シングルステップTiO_2(100)表面上のsupported planar lipid bilayer(SPLB)。 シングルステップを持つルチル型TiO_2低指数表面上でのSPLB形成と構造観察を行った。TiO_2表面上のSPLB上にはステップ方向に走る線状構造が観察され、SPLBが表面原子構造を反映した階段構造をとっていることがわかったまた、 2.脂質二重膜/膜タンパクドメイン構造の解析とアルツハイマー発症機構解明 テザードメンブレン構造形成技術を開発した。これにグラミシジンを導入し、ユニークなドメイン構造と膜タンパクの凝集構造を確認しこれがグラミシジン6量体が直鎖状に凝集したものであることを証明した。Aβ40の凝集がアルツハイマー病発症の原因とする機構が提案されている。スフィンゴミエリン(SM)、コレステロール(Co)およびガングリオシド(GM1)からなる平面脂質二重膜をマイカおよびSiO_2表面に形成した。GM1濃度を増加するとともにユニークなドメイン構造が観察され、これにAβ40を添加するとGM1リッチと考えられるドメイン内に選択的にAβ40の凝集が見出された。GM1を含む脂質二重膜の極微構造がAβ40の凝集を左右していると考えられる。 3.生体材料その場観察用新規赤外反射吸収分光装置の製作 バイオチップなど、生体材料を集積した固体基板表面の水中での振動分光法として、埋め込み金属層基板をもちいた赤外反射吸収分光装置を開発した(Fig.3)。固体表面上の脂質二重膜やタンパク質の水中その場観察の測定に成功した。 4.イオンチャンネルバイオセンサー開発 本課題全体の成果の応用として,神経伝達物質を検出するためのイオンチャンネルバイオセンサー開発を進めた
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Fabrication of Si-based Planar Type Patch-Clamp Biosensor Using SOI Substrate2007
Author(s)
Z.L.Zhang, T.Asano, H.Uno, R.Tero, M.Suzui, S.Nakao, T.Kaito, K.Shibasaki, M.Tominaga, Y.Utsumi, Y.L.Gao, T.Urisu
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Journal Title
Thin Solid Films (in printing)
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