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2005 Fiscal Year Annual Research Report

有機物と金属酸化物クラスターから構築されたサブナノ細孔空間の認識・触媒機能

Research Project

Project/Area Number 17036001
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

小西 克明  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 助教授 (80234798)

Keywordsナノ材料 / 分子認識 / 結晶材料 / 分離材料
Research Abstract

本研究では、独特な酸触媒、酸化還元触媒活性をもつヘテロポリ酸と比較的サイズの大きい「有機ホスト化合物」であるカリックスアレーンを、配位相互作用をはじめとする分子間力を用いて分子レベルで複合化することにより、「多孔性(ポーラス)構造」をもつ結晶性複合固体を作製し、細孔内部の特異な空間環境下で、両コンポーネントの特性あるいは協同効果を戦略的に利用することで、新規な機能性材料、触媒を創出することを目的としている。
申請者らはこれまでの研究で、4つのlower rim水酸基のうち、2つにエチルエステル性官能基を導入したカリックスアレーンナトリウム包接錯体(C2-Na)と[PM_<12>O_<40>]^<3->から構成されるイオン性複合結晶中に形成されるマイクロ細孔が、アルコール蒸気を効率的に取込むことを明らかにしている。本研究で、アルコール以外の有機ゲスト蒸気の取込みを検討したところ、ケトン、エステル、ニトリルなどの極性ゲストの取込みにおいても、高い活性を示すことを見いだした。この結果は、本複合体の細孔壁が親水性のアニオンと疎水性のカリックスアレーン部位で構成されており、両親媒的なミクロ環境を提供していること良く対応する。実際、ポリ酸アニオンが高い親和性を示す水に対しては、ほとんど取込み活性は観察されず、内部空間がどちらかといえば疎水的であることを示している。また、低極性物質の取込みにおいては、ゲストの立体的な要素が重要であることがわかった。例えば、大きさがほとんど同じであるベンゼンとシクロヘキサンでは、若干厚みが小さい前者のみが細孔内に取込まれた。またエステル置換基の大きさを微調整することで、オレフィンのシス・トランスなど既存の分離材料では困難な立体異性体の分離も可能であることがわかった。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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