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2005 Fiscal Year Annual Research Report

ナノ空間中に内包された配位分子・イオンの新しい外場応答現象の探求

Research Project

Project/Area Number 17036007
Research InstitutionTokyo Denki University

Principal Investigator

石丸 臣一  東京電機大学, 工学部, 助教授 (10251034)

Keywords層状ケイ酸化合物 / プロトン伝導体 / 燃料電池 / ケニヤアイト
Research Abstract

層状ケイ酸化合物であるNa-オクトシリケートおよびH-,Li-,Na-,K-ケニヤアイトを合成し、粉末試料の複素インピーダンス測定を行って各化合物のプロトン伝導度を見積もった。Figure 1は、各ケニヤアイトの伝導度の相対湿度依存性を示している。いずれの化合物に於いてもプロトン伝導度は相対湿度の増加に伴って急激に大きくなっていき、特にLi-ケニヤアイトでは相対湿度100%で3.2×10^<-3>Scm^<-1>にも達した。この値は実用として用いられているナフィオンの10^<-2>Scm^<-1>の3分の1という極めて高い値である。熱重量分析の結果、Li-ケニヤアイトは他のケイ酸化合物の10倍近い水を保持していることが明らかとなった。これらの結果から試料中の水分子がプロトン伝導に直接関与していることがわかる。これは、プロトン伝導が水分子間の水素結合を通して起こるものであることを強く示唆している。Li-ケニヤアイトでは、低湿度下においても水分保持量は多く、プロトン伝導度の低下率も低いため、周囲の環境の湿度変化による伝導度の変動が少なく、優れた材料であるといえる。
この化合物は酸性基としてはシラノールしか持っておらず、きわめて弱い酸であるために、このシラノールプロトンが電荷キャリアとして伝導を担っているとは考えにくい。実際、酸プロトンを2倍量含有するH-ケニヤアイトではLi型に比べて全相対湿度領域で伝導度が3桁以上低い値を示している。このことは、この化合物中では酸プロトンよりもむしろ塩基性によって生じたヒドロキシイオンが伝導を担っていることを示している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Proton Conduction in Cation-Exchanged Kenyaites Studied by Complex Impedance Method at Various Humidity2006

    • Author(s)
      石丸 臣一
    • Journal Title

      Clay Sci. in press

  • [Journal Article] Complex Impedance and Solid State NMR Studies on a Novel High Proton Conductor Na-RUB-182006

    • Author(s)
      石丸 臣一
    • Journal Title

      Bull.Chem.Soc.Jpn. 79(4)

      Pages: 656

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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