2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17040003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 実 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70282100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽根 一博 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50164893)
金森 義明 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10333858)
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Keywords | マイクロアクチュエータ / 光スキャナ / 回転角センサ / ひずみゲージ / せん断ゲージ / 高精度化 / オフセット / 時間変調 |
Research Abstract |
小型で生産性の高いMEMSアクチュエータに、フィードバックコントロール用の回転角センサを一体にして組み込み、回転角精度が要求される応用に答える。静電駆動型光スキャナに、シリコンピエゾ抵抗型回転角センサを組み込み、アクチュエータ特性に対して負担のかからない計測法・制御法を合わせて開発し、達成できる回転角精度を明らかにすることを目的とする。 試作した光スキャナに一体形成した回転角センサの特性を詳細に測定した。せん断応力を測定する1ゲージ型センサであるため、電圧信号を取り出すために、原理的にある程度のバイアス電流を加える。1mAの電流をON/OFF変調しながら流した。時間変調して同期して変化している微小な電圧を計測する方法を採用した。1kHzの変調を加えて、0.03°のミラー回転角を検出できる精度があることを確認した。上記精度が原理的な上限ではない。更なる高分解能化を目指す。また、従来の直流信号による低精度な計測でははっきり分からなかった、微小回転角領域の直線性やヒステリシス、電圧測定電極のための機械的なオフセットの詳細な効果が分かった。ミラーの共振周波数よりも高い時間変調を加えることができれば、変調はミラーの動作に影響を与えないと考えられる。現状では1kHz以上の周波数で変調を加えると、電流量が小さくなる。デバイス側壁で生じているであろうリーク電流を抑えることを検討している。 センサの高精度のためには、信号のオフセットが完全に0mVになるよう調整する付加的な機能が求められる。オフセットが減少する分、信号を飽和させずに増幅できるため、更なる高精度化が期待できる。ピエゾ抵抗効果を利用したMEMS圧力センサにはオフセット調節用の端子が用意されている。同様の機能をもったミラーデバイスを新しく設計し、製作している。
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