2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17040014
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
細田 秀樹 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (10251620)
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Keywords | 金属物性 / 先端機能デバイス / 形状記憶合金 / アクチュエータ |
Research Abstract |
TiNiを代表とする多くの形状記憶合金はbcc基調金属間化合物、特に組成比が1:1のB2型金属間化合物である。この為、超高温用形状記憶合金の探求においても、母相がTiNi同様B2型の化合物で形状記憶効果の発現の可能性が高いと思われる。この為、本年はTiAu系、特に第三元素添加による相変態温度の制御について研究を行った。添加元素としては、V, Cr, Mn, Ni, Co, Cuなどの遷移金属元素及びAlやGaなどの13族元素を選び、添加量としては1及び3mol%とし、添加にあたっては副格子占有率を考慮し、それぞれ置換しやすい副格子に置換するような組成とした。例えば、3mol%Al添加では、50mol%Au-47mol%Ti-3mol%Alである。その結果、作製したどの合金でも低温相はB19であり、又、DSCにより相変態が確認できた。この相変態はB2-B19のマルテンサイト変態と考えられる。又、この相変態温度は、合金の電子原子比(e/a)に大きく依存することが明らかとなった。このような変態温度のe/a依存性はTiNiやTiPdでも見られる減少であり、TiAuでも同様であることが確かめられた。更に、これらの合金の形状回復挙動を、圧縮試験後の加熱処理により明らかにした。その結果、TiAuは形状回復を示すこと、及び形状回復挙動は添加元素の種類により大きく変わることを見出した。形状回復挙動は、e/aのような周期律表に沿った変化は見られず、その依存性は明らかではないが、Niなどの8A族添加の場合に良好であり、現在、その影響についてより詳細に調べている。
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Research Products
(11 results)