2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規酸素イオン伝導体のナノ薄膜を用いる超低温作動型SOFCの開発
Project/Area Number |
17041013
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石原 達己 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (80184555)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三角 優子 九州大学, 大学院工学府, 技術職員 (70380607)
|
Keywords | ナノオニクス / 酸素イオン伝導 / SOFC / 低温作動 / 高出力 / ナノ効果 |
Research Abstract |
LaGaO_3系酸化物についてナノレベルの薄膜を作成し、SOFCへの応用を目的に、ナノレベルの製膜が可能な新しいナノレベルの細孔を有する多孔質基板の作成方法を検討するとともに、実際にLaGaO_3/CeO_2系電解質の薄膜を作成し、その発電特性について検討を行った。種々の還元条件でのNiO-Fe_3O_4の還元を行い、最適の還元温度としては、500℃、6時間であることがわかった。この条件では35%程度の十分な気孔率の導入と、収縮率が5%以下と小さいので、製膜を行ってもLSGM膜が割れることなく、セルを作成できると考えられる。まず、作成した多孔質基板のガス透過特性を検討したところ、基板は水素を優先的に透過が可能で、大きな透過速度を示すので、燃料電池の基板に応用可能であることがわかった。そこで、実際に厚さ5mm程度のLaGaO_3膜を作成して、SOFC発電特性を検討したところ、ほぼ理論起電力を得ることが可能であるとともに、出力も比較的大きな値を得ることができた。金属基板の最大の特徴は急速加熱であることから急速熱加熱を行ったが、特に電解質に割れ等を生じることなく、優れた耐熱衝撃性が発現することがわかった。内部抵抗を検討したところ、以前、IR損であったので、電解質抵抗より、カソード界面の抵抗と考え、レーザーアブレーション法でのカソードの製膜を行ったところ、とくに問題なく発電が可能であり、大きな出力密度を与えることがわかった。
|