2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17041015
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
忠永 清治 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (90244657)
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Keywords | 電極-電解質ナノ固体界面 / ゾル-ゲル法 / プロトン伝導体 / 中温作動型燃料電池 / 電気二重層キャパシタ / ホスホシリケートゲル / 無機-有機複合体 / イオン液体 |
Research Abstract |
溶液状態から固体を作製するゾル-ゲル法を用いれば、固体電解質の前駆体溶液が固体電極との間に形成する良好なナノメートルオーダーでの固-液界面を、そのまま良好な固体-固体間のナノ界面に変化させることができる。このことに着目し、本研究では、全固体電気化学素子の構築に必要な電極-固体電解質ナノ界面を形成することを目的とした。具体的には、ホスホシリケートゲル・ポリイミド複合体膜を用いた燃料電池の中温領域および無加湿条件化での発電、全固体型電気二重層キャパシタの構築、新規プロトン伝導性無機-有機ハイブリッドの合成を行った。 まず、リン酸とテトラエトキシシランなどからゾル-ゲル法によって作製したホスホシリケート(SiO_2-P_2O_5)ゲルと耐熱性高分子であるポリイミドと複合化させて得た電解質膜を用いて燃料電池を構築し、室温から180℃までの温度域において、発電特性の評価を行った。低加湿度下での運転の場合、作動温度の上昇に伴い、相対湿度の低下もあり出力は低下する傾向がみられたが、180℃、相対湿度2.0%の条件下においてもOCV約0.67V、最大電力密度13.6mWcm^<-2>を示し、燃料電池が作動することを確認できた。また、このセルは、80℃以下の無加湿条件下でも発電特性できることを確認した。一方、ホスホシリケートゲル-活性炭系全固体型電気二重層キャパシタについて、室温から150℃における特性評価を行い、全固体型電気二重層キャパシタが150℃でも作動することを明らかにした。また、ゾル-ゲル法により作製した電子伝導性多孔質酸化物を用いた全固体型電気二重層キャパシタを作製した。さらに、アミノ基を有するシランカップリング剤と硫酸を反応させることにより、新規な無機-有機複合系電解質膜、様々なシリカ粒子とイオン液体とを複合化させた新規な電解質を作製した。
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Research Products
(4 results)