2005 Fiscal Year Annual Research Report
超高圧法による新規希土類係化合物の探索と主に水素吸蔵特性に関する高機能化
Project/Area Number |
17042007
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
亀川 厚則 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90292242)
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Keywords | 高圧合成 / 水素吸蔵合金 / 希土類 / GPaオーダー |
Research Abstract |
我々はこれまでに、新規水素吸蔵合金の探索を目的に、GPaオーダーの超高圧合成法を用いて新規水素化物および新規合金を、この5年間に10件以上の報告を行ってきた。中でも、La-Mg-H系およびCe-Mg-H系において、それぞれMg_<3-δ>LaH_xおよびMg_<3-δ>CeH_xを発見し、これらの新規水素化物に含まれるMgよりも水素化物の生成エンタルピーが大きなLa, Ce量を増加させると、水素放出温度が低下することを発見し、水素吸蔵合金の新しい合金設計を提案できる可能性がある。そこで、本研究では超高圧合成法により、希土類系新規水素化物の開発を行い、さらに低温動作を得るための指針を探索することを目的とする。また、研究遂行中の領域会議において、高圧合成法による希土類系新規磁性材料の開発の重要性が確認されたことから、領域会議の合意を得て、当初研究計画に加えて、希土類系新規磁性材料の探索を行うことも目的に加えた。 FCC型二水素化物および六方晶型三水素化物を形成するY、 Sm、 Gd、 Tb、 DyのとMgとの高圧水素化物として、いずれもFCC型構造の出現相が確認された。Sm系では原料水素化物にFCC型二水素化物および六方晶型三水素化物が出現していたが、1073K/2h/6GPaの条件下での高圧合成によりFCC型の出現相のみが確認された。一方、その他の系では、MgH_2-67%REH_3(RE=Y、 Gd、 Tb、 Dy)組成付近においてFCC型の構造を有する、化学式MgY_2H_8で表される新規水素化物が確認された。 さらに、Nd-Fe系において、NdFe2ラーベス相化合物の合成を行い、磁歪測定などの磁気特性の調査を開始した。
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Research Products
(3 results)