2005 Fiscal Year Annual Research Report
DT中性子計測への応用を目指した高品質単結晶ダイヤモンドの合成と特性評価
Project/Area Number |
17044001
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金子 純一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90333624)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 文行 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10002312)
|
Keywords | 核融合プラズマ診断 / 人工ダイヤモンド検出器 / 結晶合成 / 結晶特性評価 / 電荷捕獲同定手法 |
Research Abstract |
本研究では二つのテーマについて研究を行った。一つ目のテーマである高品質単結晶ダイヤモンドの合成と評価では、超高純度原料をもちいた高圧高温合成単結晶ダイヤモンドの合成と評価を行い非ダイヤモンド原料を使った場合、結晶性に問題が生じる可能性があること、現状の技術ではHP/HT法によってエネルギースペクトロメータグレードの単結晶ダイヤモンドを造ることはペンディングとすべきであるものの、CVD単結晶合成用の基板としては極めて有望であることを明らかにした。また高品質CVD単結晶ダイヤモンドの合成と評価を行った結果、透明な大面積基板は歩留まりよく合成可能であるものの電気特性向上を狙った合成条件の探求が必要であることがわかった。 二つ目のテーマである電荷捕獲準位同定手法の開発では試料に対する電荷捕獲をあらかじめ行ったうえで、光電流測定を行い、捕獲準位のエネルギー同定を行う測定方法確立の目処を立てた。紫外線とWランプからの単色光を用いた不純物準位の評価技術の開発を行い、超高純度HP/HTダイヤモンド及びCVDダイヤモンドの計測を行った。外気導入による冷却によって試料温度を0℃付近まで下げることで熱雑音を1桁減らし、数100fAの電流計測を可能にした。この方法は従来に無い極めて優れた方法であり、高品質ダイヤモンド合成のために完成を目指すべき手法といえる。
|