2005 Fiscal Year Annual Research Report
高速加熱による縮退開放系プラズマにおける超高時間分解核反応計測に関する研究
Project/Area Number |
17044004
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
兒玉 了祐 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80211902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮永 憲明 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (80135756)
湯上 登 宇都宮大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60220521)
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Keywords | 高エネルギー密度イオン / 縮退開放系 / 超高強度レーザー / 波形コインシデンス / 重水素加速 / 加熱 / α粒子 / 陽子-リチウム核反応 |
Research Abstract |
本研究の目的は、超高強度レーザー生成高エネルギー密度イオンで固体を高速加熱し、縮退状態が開放する相変化状態での核反応を模擬する実験系の検討とその状態を核反応診断することである。 高速核反応計測に関しては、超高強度レーザープラズマ相互作用で発生する高輝度パルスγ線やノイズに対するS/Nを上げるため高速シンチレーターによる波形コインシデンスを開発した。これにより従来の計測方法に比べ2-5倍のS/Nを得ることができるようになった。 相変化の模擬実験系に関しては、重水素の加速が重要であった。しかし超高強度レーザーで発生する超高電場はターゲットに付着した水分子などによる陽子の加速でエネルギーを失いバルクイオンの加速をすることは困難であった。そこで新しく重水を利用した新しいターゲットを開発し重水の加速に成功した。しかし陽子に比べ十分な重水素の加速は得られなかった。 加熱実験は、加速イオンとしてその生成が容易な陽子を使用し、加熱されるプラズマとしてLiFを使用する方法を行った。陽子-リチウム核反応は、重水素-重水素核反応に比べ反応断面積が大きく、中性子計測により有効である。エネルギーは高いがα粒子生成反応があることから当初計画をサポートする手法である。既に中性子スペクトル計測、α粒子(分布)計測を行うことができた。 本研究成果をベースに、プロトン相互作用を加熱という視点からプラズマ診断技術の開発という立場に立つことで、超高強度レーザー生成パルスプロトンビームを全く新しいハイブリッドアクティブ診断法として発展させる本申請書計画が可能となった。
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Research Products
(4 results)