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2005 Fiscal Year Annual Research Report

ポリコーム複合体によるDNA複製ライセンス化制御の造血幹細胞における役割

Research Project

Project/Area Number 17045024
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

瀧原 義宏  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (60226967)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大坪 素秋  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助手 (10211799)
安永 晋一郎  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助手 (50336111)
Keywordsポリコーム遺伝子群 / 幹細胞 / 幹細胞性 / 分子基盤 / 遺伝子改変マウス / レトロウイルスベクター
Research Abstract

ポリコーム遺伝子群(PcG)の幹細胞制御における役割を遺伝子改変マウスを解析することによって世界に先駆けて明らかにしてきた。その後、PcGによる幹細胞制御はES細胞から造血幹細胞、神経幹細胞、神経堤細胞、そして白血病幹細胞にまで広く幹細胞全般に及ぶことが解ってきたが、その分子基盤については未だ充分に明らかにされていない。PcGがHox遺伝子群の転写制御を担っていることはよく知られているが、幹細胞制御の分子基盤を構成している可能性については否定的である。PcGはp16CKIやp19ARFをコードするink4a遺伝子座の転写を抑制することによって幹細胞の活性を維持している可能性が他の研究室から報告されている。このことはPcGの欠損による幹細胞の活性低下はink4a遺伝子座の欠損によって有意に相補されることからも裏付けられる。しかし、ink4a遺伝子座が欠損した幹細胞においてもPcGの高発現によって幹細胞活性の誘導が観察される。また、ink4a遺伝子座を欠損しても造血幹細胞の明らかな活性の増大はない。さらに、ChIPアッセイではink4a遺伝子座にPcGを検出することには成功しておらず、PcGによるink4a遺伝子座の転写制御が直接的かどうかは明らかではない。これらのことから、ink4a遺伝子座の転写制御だけでは幹細胞の活性制御機構を理解するには充分ではなく、PcGによる幹細胞活性を支持する分子基盤には新たな側面があることが予測される。
本研究では、PcG複合体1の構成因子の一つであるrae28の欠損マウスにおいて幹細胞機能が欠損していること、そして分子レベルではPcG複合体1がともにDNA複製ライセンス化因子Cdt 1の阻害因子Gemininと結合することを見つけるとともに、さらにPcG複合体1はその構成因子の一つであるScmh1を介してGemininをユビキチン化することによってタンパク質の安定性を制御していることを示す解析結果を得た。このような分子機構が造血幹細胞だけでなく、幹細胞全般に渡って幹細胞性を支持していることが予測され、今後の幹細胞研究に重要な情報を提供するが期待される。

  • Research Products

    (6 results)

All 2006 2005

All Journal Article (5 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Bmi-1 is useful as a novel molecular marker for predicting progression of myelodysplastic syndrome and prognosis of the patients.2006

    • Author(s)
      Mihara, K.
    • Journal Title

      Blood 107

      Pages: 305-308

  • [Journal Article] Mammalian Polyhomeotic homologues Hpc2 and Hpc1 act in synergy to mediate Polycomb-repression of Hox genes.2005

    • Author(s)
      Isono, K.
    • Journal Title

      Mol.Cell Biol. 25

      Pages: 6694-6706

  • [Journal Article] 造血幹細胞の自己複製機構2005

    • Author(s)
      瀧原義宏
    • Journal Title

      Annual Review血液 2005

      Pages: 11-24

  • [Journal Article] ポリコーム遺伝子群と造血幹細胞2005

    • Author(s)
      瀧原義宏
    • Journal Title

      医学のあゆみ「血液疾患-state of arts Ver.3」 3

      Pages: 52-58

  • [Journal Article] 白血病は何時から治る病になったか? 〜造血幹細胞を用いた骨髄再生療法の現状と将来〜2005

    • Author(s)
      瀧原義宏
    • Journal Title

      原子力システムニュース 16

      Pages: 5-16

  • [Book] 再生医療教科書シリーズ「幹細胞のシグナル伝達 Hox/Polycomb」2005

    • Author(s)
      瀧原義宏
    • Total Pages
      228-238
    • Publisher
      コロナ社

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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