2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17046009
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
細川 暢子 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (00263153)
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Keywords | N結合型糖鎖 / 糖タンパク質 / 小胞体品質管理 / α-マンノシダーゼ / 小胞体関連分解 |
Research Abstract |
本研究において、糖鎖によるタンパク質の小胞体品質管理機構の解析を行った。まず、糖タンパク質の小胞体関連分解(ERAD)におけるN結合型糖鎖の役割を明らかにするため、糖鎖をもたない基質変異体を作製して細胞内分解速度を検討したところ、糖鎖の数が減少すると、ERADによる分解速度が促進されることが明らかになった。 次に、小胞体ストレによって、誘導されてくる遺伝子として、TRAP(translocon associated protein)のひとつのサブユニットを同定したので、TRAPタンパク質複合体の機能解析を行い、糖タンパク質の品質管理に及ぼす影響を検討した。TRAPは、小胞体膜上に存在し、4つのサブユニットからなる複合体を形成し、トランスロコンに結合することが知られているが、その生理機能に関しては十分解明されていない。TRAP複合体を形成する他のサブユニットに関しても検討した結果、いずれのサブユニットも小胞体ストレスによって同時に発現が誘導されることが明らかになつた。RNAi法を用いてTRAPのサブユニットをノックダウンしたところ、サブユニットタンパク質のいずれかひとつをノックダウンすると、TRAP複合体の発現量が低下することが示された。この時、ミスフォールドしたタンパク質のERADによる細胞内分解速度が低下することから、TRAP複合体が、基質タンパク質の認識、逆行輸送に関与する可能性が示唆された。 また、糖タンパク質のERADに関与する、EDEMタンパク質の機能解析を引き続いて行っている。哺乳類のEDEMタンパク質には3つのホモログタンパク質が存在する。それぞれのタンパク質の生化学的性状を明らかにするため、リコンビナントタンパク質の大量発現系構築を検討している。 さらに、EDEMタンパク質のマウス個体における機能を解明するために、ノックアウトマウスの作出を行い、バッククロスを行っている。
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[Journal Article] EDEM3, a soluble EDEM homolog, enhances glycoprotein endoplasmic reticulum-associated degradation and mannose trimming.2006
Author(s)
Hirao K, Natsuka Y, Tamura T, Wada I, Morito D, Natsuka S, Romero P, Sleno B, Tremblay LO, Herscovics A, Nagata K, Hosokawa N
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Journal Title
Journal of Biological Chemistry 281
Pages: 9650-9658