2006 Fiscal Year Annual Research Report
コンドロイチン硫酸プロテオグリカンPTPζの情報伝達と小脳皮質の形成機構
Project/Area Number |
17046026
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
前田 信明 (財)東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (90202308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 万幾 (財)東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (50415535)
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Keywords | コンドロイチン硫酸 / プロテオグリカン / ブレイオトロフィン / チロシン燐酸化 / PTPζ |
Research Abstract |
PTPζは、コンドロイチン硫酸プロテオグリカンとして生合成される脳特異的受容体型チロシンホスファターゼである。昨年度我々は、本分子がDelta様の細胞外領域を持つ膜蛋白質、DNERと相互作用することを見い出した。本年度は、PTPζの情報伝達がDNERとどのような共役関係にあるかを検討した。 我々は既に、PTPζがヘパリン結合性成長因子プレイオトロフィンをリガンドとして情報伝達することを明らかにしている。そこで、PTPζ陽性のNeuro-2A神経芽細胞にDNERを強制発現させ、プレイオトロフィン刺激の効果を解析した。その結果、プレイオトロフィンは、DNERのエンドサイトーシスを抑制し、本分子の細胞膜への蓄積を促進することが明らかになった。また、DNERはNeuro-2A細胞のレチノイン酸依存的な細胞分化を抑制したが、プレイオトロフィン刺激は、これを脱抑制し、細胞分化を促進した。DNERはNotchのリガンドとして機能し、神経細胞の分化に重要な役割を果たしていることが知られている。PTPζ-プレイオトロフィン情報伝達は、DNERのチロシン燐酸化状態を規定することによって、本分子の細胞膜への提示とエンドサイトーシスを調節し、DNER-Notch情報伝達の強度を制御している可能性が考えられる。また、PTPζのコンドロイチン硫酸部分は、PTPζ-プレイオトロフィン情報伝達の必須構成要素となっており、今後、コンドロイチン硫酸の除去あるいはその構造改変が、DNERの情報伝達にどのような影響を及ぼすかを解析する予定である。
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Research Products
(3 results)