2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17047011
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩倉 洋一郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 茂 東京大学, 医科学研究所, 助手 (80345032)
西城 忍 東京大学・医科学研究所 (60396877)
|
Keywords | 自己免疫 / サイトカイン / 関節リウマチ / マウス / 樹状細胞 / 自己免疫疾患 / 炎症性疾患 / 自然免疫 |
Research Abstract |
我々はHTLV-I-TgマウスとIL-1RaKOマウスの2種類の関節リウマチモデルを独自に開発し。その発症機構の解析を行ってきた。マイクロアレイによる発症関連遺伝子の網羅的解析の結果、樹状細胞やマクロファージで発現するC型レクチンファミリーに属する遺伝子が、2種類のモデルマウスの関節局所で発現亢進していることを見いだした。本研究ではKOマウスを作製し、これらの遺伝子の、(1)樹状細胞の分化・増殖における役割、(2)抗原提示能に及ぼす影響、(3)関節炎発症における役割、を明らかにすることを目的とした。 現在までにこのC型レクチンファミリーに属する遺伝子のうち、3種類のKOマウスを作製した。先に作製された2種類のKOマウスを解析したところ、これらのマウスは1次、2次リンパ組織における細胞の構成比や成熟度等については野生型と全く差を認めなかった。また、試験管内での抗原提示能を検討したが、野生型マウスと差は認められなかった。ところが、関節炎誘導実験を行ったところ、それぞれのマウスで、野生型マウスと有意に差があることが明かとなり、これらの分子が関節炎の発症に関与していることが示された。これらの遺伝子のうち、Dectin-1はβグルカンのレセプターとなっている可能性が示されていた。そこで、Dectin-1KOマウスのマクロファージおよびDCを用いてβグルカン刺激によるサイトカイン産生を調べたところ、KOマウスではサイトカイン産生がほぼ完全に消失していることがわかった。また、Dectin-1はROSの産生を介してP.cariniiがの感染防御に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
|