2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトT細胞免疫監視システム形成におけるケモカインレセプターの役割
Project/Area Number |
17047033
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
滝口 雅文 熊本大学, エイズ学研究センター, 教授 (00183450)
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Keywords | 免疫学 / T細胞 / ケモカインレセウター / 分化 |
Research Abstract |
ヒト memory CD8 T細胞のケモカインレセプターの発現と機能解析をおこなった。memory(CD27+CD28+CD45RA-)CD8T細胞上は、CCR5とCCR7の発現によりCCR7+CCR5-,CCR7-CCR5-,CCR7-CCR5+の3つの分画に分かれることが明らかになっていたが、これらの分画間では機能的な違いがあると推定される。我々は、ヒトCD8T細胞で機能分子であるperforin, garanzymeA, granzymeBの発現を調べてCD8T細胞での分化の段階を明らかにし、ヒト memory CD8 T細胞は、central memory, early effector memory, late effector memory T細胞の3つの分画に分かれることを明らかにした。さらに、CD27,CD28,CD45RA, CCR5,CCR7発現により分類される分画と3つのmemory T細胞の対応させることができ、ヒト memory CD8 T細胞の機能的分類を、細胞表面の分子で明らかにすることができた。さらに、ケモカインレセプターCXCR3を高発現している細胞が、memory(CD27+CD28+CD45RA-)CD8 T細胞の分画に存在する事を明らかにした。このCXCR3高発現細胞は、CCR5-CCR7+かCCR5-CCR7-の分画にあり、IFN-rとIL-2の両方を産生する能力を有していた。このことからCXCR3高発現細胞は、central memoryT細胞とearly effector memoryT細胞に分類されると考えられた。
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