2006 Fiscal Year Annual Research Report
核膜を介した双方向輸送に関わる蛋白質の多様な相互作用の構造生物学的研究
Project/Area Number |
17048022
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山縣 ゆり子 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (40183678)
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Keywords | RNA輸送 / 構造生物学 |
Research Abstract |
熊本大学谷らによって酵母のmRNAの核外輸送ができない温度感受性株の一つの原因蛋白質として見出されたPtr7はATP/GTP結合モチーフをもつ酵母の生育に必須の新規蛋白質で、核膜を介した核と細胞質間の双方向の輸送に必須であることが示されている。本研究の目的は、この新たに見出されたPtr7のX線結晶構造解析を行い、核膜孔複合体因子の一部に見られ、輸送に関わる蛋白質と相互作用するFGリピート領域と同様の配列をもつ意味やヒトPtr7と相互作用すると考えられている幾つかの蛋白質との核膜を介したソフトな相互作用を解明することである。 昨年に引き続き、可溶性でより大量に得られる発現系の検討を行っている。昨年度発現ベクターはpBluescrpt系とpET系ベクターをもとに独自に作成したものを用い、大腸菌での発現、精製を試みたが、タグが無いため、うまく精製できなかった。本年度は、タグ(MBP、Trx、GSTなど)をつけた発現系の再構築を行った。融合蛋白質の発現は、特に、GST融合蛋白質について極めて高かったが、可溶性画分への移行が見られなかった。そこで、コールドショックベクターを用いた発現系を検討したところ、発現も、可溶性画分への移行も極めて良好であり、引き続き、TFタグを除くためのプロテアーゼ処理を行い、Ptr7蛋白質とTFタグの分離を試みた。いろいろなカラムクロマトグラフィーを行ったが、両蛋白質の分子量がほとんど同じであることも原因で、現在のところ、両蛋白質の分離に成功していない。そこで、融合蛋白質の状態で活性があるなら、融合蛋白質の結晶化を行うことを計画、現在、融合蛋白質のin vivoでの活性を調べている。
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