2006 Fiscal Year Annual Research Report
ファージ・ライブラリーを利用した膜インターフェイス製御分子の最適化と機能
Project/Area Number |
17048026
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
藤井 郁雄 大阪府立大学, 理学系研究科, 教授 (70189984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
円谷 健 大阪府立大学, 理学系研究科, 助手 (00372855)
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Keywords | ペプチドライブラリー / 立体構造 / ファージ表面悌提示 / 受容体リガンド / SPR |
Research Abstract |
本研究では,強固な立体構造をもつペプチドから構成される独自のファージ表層提示ペプヂド・ライブラリーを構築し,このライブラリーを用いて膜インターフェイスにおけるタンパク質-タンパク質相互作用を制御するリガンド分子(促進的あるいは制御劇リガンド)の新しい設計技術を開発する.これまでに,顆粒球刺激因子(G-CSF)受容体結合ペプチドの獲得に成功した.本年度は,この設計技術をインターロイキン-5(IL-5)受容体に適用し,制御リガンドを獲得した. (1)IL-5受容体親和性ペプチドの獲得:既に作成済みのファージ表層提示α-ヘリックスペプチドライブラリーをIL-5受容体を固定化したプラスチックを使ってスクリーニングし,IL-5受容体結合性のファージを獲得した. (2)受容体結合性ペプチドの合成:得られたファージ粒子についてファージELISAを行い,強く結合するクローンを得た.その中から,高い結合性を示した4種のベプチドを固相合成した. (3)ペプチドの受容体結合試験:4種のペプチドについて円二色性スペクトル(CD)により,ヘリックス構造の安定性を調べた.また,SPRによりペプチドと受容体との結合を検討したところ,IL5-R10-23が最も高い結合を示した(K_d=302μM). (4)受容体結合性ペプチドのアラニンスキャニング:受容体結合ペプチドIL5-R10-23のC-末端ヘリックスのランダム化したアミノ酸についてアラニンスキャニングを行い,各アミノ酸の結合および構造の維持における必要性を検討した.その結果,K24およびL24をアラニンに変換した変異体はいずれも結合活1生が,向上した(それぞれKd=49,47μM).ヘリックス安定性はIL5-R10-23とほとんど変わらなかった.
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