2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17048027
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
阪口 雅郎 兵庫県立大学, 大学院生命理学研究科, 教授 (30205736)
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Keywords | 生体膜 / オルガネラ / シグナル配列 / トポロジー / 膜蛋白質 / 生合成 |
Research Abstract |
ミトコンドリア蛋白質は合成が完了した後、標的化しミトコンドリア内へ輸入される。本研究では、外膜蛋白質の局在化と膜組み込み途上で形成される、膜組み込み装置との複合体の動的構造情報の取得を目的として下記の成果を得た。ミトコンドリア外膜で蛋白質膜透過チャネルを形成するTOM40および、βバレル外膜蛋白質の膜間腔側からの組み込みと構造形成に関わるTOB55について、大腸菌内での封入体としての大量発現、変性剤による可溶化と精製、その後の再生のための実験条件を設定した。また、ヒトポーリンのアイソフォーム3種について、発現プラスミドを作成した。これらの膜蛋白質はすべて膜内でβバレル構造を形成するが、いずれも同様の発現・精製・再生手法で取り扱いが可能であった。TOM40とTOB55は、変性剤存在下のニッケル親和性クロマトグラフィーおよびゲルろ過クロマトグラフィーによって高度に精製された。精製標品は、適当な界面活性剤の存在下で変性剤を除くことによって、再生できることが明らかとなった。数種の界面活性剤が再生に適切であるが、ごくわずかな化学構造の違いで再生には不適当であることが判明した。さらに、再生後イオン交換カラムクロマトグラフィーを行うことによってさらに精製を進めると同時に界面活性剤条件を容易に変更できることが明らかになった。また、膜蛋白質特異的ミトコンドリア指向性プレ配列(N135)の大量発現を可能とした。大量発現と精製条件の検討を行っている。
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Research Products
(5 results)